20万円からの「セルフ基金」で寄付の負担感を減らすしくみ

プレゼント

財布からお金を寄付するのではなく、寄付専用の「セルフ基金」を自分でつくって寄付することを考えます。

説明のポイント

  • 寄付を継続的に行う「セルフ基金」を提案している
  • 自分の財布からその都度寄付をするのではなく、投資収益による寄付を提案している
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寄付の心理的抵抗感とは?

寄付やクラウドファンディングといった、金銭的な社会支援が注目されています。その一方で、寄付の盛んな欧米に比べると、「日本では寄付という文化が存在しない」と嘆く声もよく耳にします。

私が思うところ、多くの日本人は寄付の重要性を理解しています。しかし、実際に財布からお金を出すには強い動機が必要で、その動機を与えられる機会は少ないとも考えます。

例えば、震災の被災者に対して寄付が多く集まるのは、「助け合い」という強い動機が、金銭的な負担感を上回るからです。

寄付をしくみとして自分に植え付ける

「財布からお金を出す」という負担感を乗り越えるためには、自分であらかじめルールを決めることがよいでしょう。

例えば、「今年は1万円寄付しよう」ということをあらかじめ決めておくことです。しかしこの方法でも、お財布からお金を出すことになるため、寄付に負担感があるのは否めません。

そこで私は、自分の財産の一部を「セルフ基金」として設定して、資産運用した収益で寄付することを提案します。

「セルフ基金」とは

「セルフ基金」という名前を掲げましたが、そんなに難しい話ではありません。

まとまったお金を投資用口座に用意して、その投資の収益を寄付に充てる、というだけの話です。

  1. 寄付専用の投資口座を開設して資産運用する
  2. 資産の運用益を得る
  3. お金を引き出して寄付する

運用先→自分→NPO法人

投資による収益を寄付に充てるので、投資した元手が0円になってしまうこともなく、寄付を継続的に続けられます。

この場合、寄付専用の投資口座をつくったほうがいいでしょう。あらかじめ口座を区分しておくことで、寄付の負担感・心理的抵抗感を軽減するわけです。

自分が普段使っているのと同じ投資用口座で管理すると、損を抱えていた場合に寄付の意欲が薄れてしまいます。

一例として

「セルフ基金」の運用方法を考えてみます。例えば、手もとに20万円があるとします。ここから生み出される投資収益を、寄付に充てるとします。

現在の金利水準だと、20万円では定期預金(税引前0.01%程度)や個人向け国債(税引前0.05%)で運用しても、ほとんど利息が得られません。

本来的には値動きのなるべく少ない資産運用が望ましいですが、リスクを承知で、株式に投資する投資信託(ETF)を選択します。

ここでは一例として、アメリカの複数の企業に投資する上場投資信託を購入するものとします。エクソンモービル、ジョンソン・エンド・ジョンソン、コカ・コーラなど、アメリカが誇る世界的な優良企業で、多くの配当を出している銘柄に投資するものです。

iシェアーズ米国高配当株ETF

参考iシェアーズ 米国高配当株ETF(モーニングスター配当フォーカス)(証券コード1589)

この投資信託から得られる配当益を年2~3%とすれば、年間配当で4,000円から6,000円を寄付に充てられます。

寄付はどれぐらいするのが目安なのか?

難しい質問のひとつが「寄付はどれぐらいするのが目安なのか?」ということでしょう。

「日本の公園の父」といわれ、日比谷公園、明治神宮の森など日本各地の造園を手がけたことで知られる本多静六博士(1856~1952)は、その業績もさることながら、倹約と投資で資産を築いたことでも知られます。

 

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本多静六博士は、著書『人生計画の立て方』において次のように語っています。

  • 一時金による寄付が望ましい
  • 各種団体への寄付は、不勤労所得の4分の1以内とすべき
  • 勤労収入からの寄付はできるだけ避ける

博士は、「お付き合い」の寄付には批判的で、その寄付の範囲を不勤労所得の4分の1とすべきであると述べました。その一方で、本当に必要な支援先を見極めたときは、一度に大金を寄付するのは惜しくないとしており、実際に博士は、築いた財産の大半を寄付に投じました。

博士の考え方を参考にするならば、口座に収益を貯めておき、いざというときにその収益をすべて寄付に投じる、ということでもいいかもしれません。

どんな相手先に寄付すればいいか?

寄付する収益を確保できたら、あとは寄付する相手を選びます。自分が共感できる公益法人やNPOなどに寄付するのがよいでしょう。

寄付文化が根付かない一因は、自分の寄附金がどのように使われているのかわからない、ということもあるようです。このことから、活動が見える身近な団体への寄付するのが望ましいでしょう。

基準のひとつとしては、「活動している団体のイベントがあったとして、そのイベントに参加したいか?」という点で判断するのがおすすめです。

ちなみに私の場合は「セルフ基金」で次の寄付をしています。

  • 社会起業家を支援している認定NPO法人
  • 太平洋戦争の体験談を収集している公益社団法人
  • 犬猫の里親探しをしているNPO法人(認定なし)
  • ビッグイシューを売っているのを見たら買う

有名な団体は、すでに集金力やブランドが根付いているため、私が寄付する必要はあまり感じていません。

寄付の種類、相手先によっては税額軽減を得られる場合も

寄付する相手先によっては、税制の支援を受けられる場合があります。

例えば、公益法人、認定NPO法人などに寄付をすれば、所得税・住民税の税額軽減が受けられます。具体的には、確定申告をすることで、寄付した金額の40%~50%が税金からキャッシュバック(還付)されます。

税額軽減のメリットが得られる場合、その団体が案内をしていることが多いですので、チェックしましょう。

参考例寄付控除と領収書の発行について(公益財団法人世界自然保護基金ジャパン)

注意点として、NPO法人の場合には、認定のないNPO法人も数多くあります。

認定がなくても、社会的に意義のあるNPO法人が多数です。しかし、寄付をしても税額軽減の対象にはなりません。このあたりが税制の難しいところです。

まとめ

実際のところ、寄付用の投資口座として財布をわけても、全体として損得に変わりはありません。しかし、財布を分けることで、寄付の心理的な抵抗感を減らすことができます。

日本に寄付文化が定着しないと嘆くよりも、具体的な方法で、どのように寄付を定着させるかを考えることが必要と考えます。

そのためには、勤労収入から寄付を出すのではなく、投資収益の一部を寄付にまわす、という方法が考えられるでしょう。

※投資はすべて自己責任の世界です。ここで紹介した金融商品で損失を被っても、当サイトはその責任を負いません。

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