個人事業主や企業、会計事務所向けに、領収書の入力代行サービスを提供しているネット専門業者の比較表を作成しました。
領収書の入力代行サービスとは?
入力代行サービスとは、領収書をスキャン、またはスマホで撮影すると、帳簿用の入力データを代わりに作ってくれるサービスです。
この他にも、「領収書を郵送するだけ」というサービスもあります。
なぜこのサービスに注目しているか
このブログで、こうしたサービスに注目する理由はなぜでしょうか?
こうしたサービスは、近年増加してきたもので、2011年から2012年ごろにかけて設立された企業を中心に開発されています。
帳簿の入力とは、会計事務所の内部で雇用された事務員が入力するか、企業の内部で担当者が入力することが一般的でした。
この代行サービスが広がれば、「分業」が最適化され、帳簿入力の効率化が期待できます。その一方で、従来型の入力代行業(会計事務所などが提供)も、大きな影響を受けると考えられます。
会計の未来を見据える意味でも、こうしたサービスへの分析は欠かせません。
比較対象の一覧(順不同)
サービスの比較対象としたサービス名を、以下に紹介します。
STREAMED(ストリームド)
株式会社クラビスが提供。2012年12月設立。
URL:http://streamedup.com/
MFクラウド経費
株式会社マネーフォワードが提供。2012年5月設立。家計簿ソフト、クラウド会計を主軸にサービスを提供。
URL:https://biz.moneyforward.com/expense
Dr.経費精算
株式会社 BearTail (ベアテイル)が提供。2012年6月設立。家計簿アプリも提供。
URL:https://www.keihi.com/
Dr.Walletビジネス
株式会社 BearTail (ベアテイル)が提供。上記「Dr.経費精算」とは別のサービス。
URL:https://www.drwallet.jp/lp/business
トッテオクール
ピリカワークス株式会社が提供。2011年7月設立。
URL:http://totteokuru.com/
トッテオクールPRO
ピリカワークス株式会社が提供。上記「トッテオクール」の上位プラン。
URL:http://totteokuru.com/pro/
MerryBiz(メリービズ)
メリービズ株式会社が提供。2011年7月設立。
URL:http://merrybiz.jp/
機能比較
この機能比較は、2016年3月時点のものです。各社ともに機能の改善も日々進められていますので、時間が経過しますと、情報が古い場合もあります。
比較表には、当オフィスが聞き取り調査したもので、企業のサイトでは公開していない情報を含みます。
▲クリックして拡大
比較した感想
現時点でもっとも優秀と考えられるのは、領収書の取り込み方法の多さから見た、STREAMEDと考えます。
スキャンした領収書のデータを直接サーバーに送信できるのも、STREAMEDだけです。
その他のサービスは、スマホの読み取りに限ってダイレクトのアップロードが可能です。しかし、スマホの読み取りは効率が悪く、大量の領収書がある場合は考えものです。
経費精算の機能を持っているのは、MFクラウド経費と、Dr.経費精算です。MerryBizは、領収書を郵送するという意味では、従来型の記帳代行会社に近い形態です。
注意点として、これらの代行サービスでは、領収書のデータを作成するところまではできますが、その後の領収書の整理については、自社で行わなければなりません。
まとめ
領収書の入力代行を手がけるサービスの比較表を紹介しました。利便性と機能、利用会計ソフト、料金を総合的に見て、使用するサービスを決定しましょう。
社内体制の整備から、帳簿入力までの流れをどう改善していくかについては、会計事務所に相談すればよいと考えます。
通帳の動きは、クラウド会計ソフトを中心として自動読込機能が提供されています。しかし、現金で払った領収書は自動読込できないため、自分で入力する必要が生じます。
ちなみに当事務所においても、帳簿の入力代行は請け負っておらず、こうしたサービスを活用したしくみ作りを支援しています。