ノートパソコンの電源を軽くして、モバイル環境を快適にしようと試みる記事です。今回は、USBの給電機能を使い、通常の電源アダプターに比べてどれぐらい軽量化できるのかを比較します。
説明のポイント
- RAVPowerの45W新型充電器は、実測77g
- 1mのUSBケーブルとの合計では122gと、超軽量
前回の記事のおさらい
前回の記事では、電源アダプターのうち、AC側のケーブルを短縮することで、約40gの軽量化に成功しました。
もともと「209g」という軽量タイプの電源アダプターなので、軽いほうだとは思います。
それを、わずか500円程度で40g軽量化できたうえに、ケーブルも短縮して収納しやすくなりました。
USBの給電機能を使う
今回は、USBの給電機能(Power Delivery、PD)を使うことで、どれぐらい軽量化できるかを計測します。
以下は、今回購入したデバイスです。
エレコム USB3.1ケーブル(TypeC-TypeC)
型番:USB3-CC5P10NBK
価格:Amazonで1,400円程度
RAVPower GaN採用 45W USB充電器
型番:RP-PC104 ホワイト
価格:Amazonで3,000円程度
USBの給電機能(PD)は、とてもややこしいです。
もし充電器やケーブルに「PD対応」と書かれていても、ものによっては、ワット(W)が不足する可能性もあるということです。
筆者のノートパソコン「LIFEBOOK WU2/C3」は、45W以上のPDに対応していますが、その一世代前のモデルでは60W以上のPDに対応とのことでした。
ノートパソコンにPDを導入するにあたっては、使用機器の対応状況、充電器やケーブル選びも慎重さが必要といえそうです。
実測で122g! 当初の電源アダプターから87gも軽量化
さて、肝心の重量計測です。
まず、エレコムのUSBケーブルの重さです。
実測で、45gという結果です。
PD対応のUSBケーブルは太めなので、1mもあれば当然に重さも増えるわけです。
同種類のケーブルには0.5mタイプもありますので、そちらを選べば25g程度かもしれません。
しかし電源ケーブルという目的を考慮すれば、やはり1mは欲しいところです。電源のコンセントが少し離れた場所にある、というケースも当然にあるわけですので。
次に、RAVPowerの45W充電器です。
メーカー公表値では82gとなっていますが、実測では77gでした。恐ろしい軽さです。
窒化ガリウムという半導体素材を使っており、軽量・小型化が実現できているとのこと。
充電器のサイズは名刺程度で、厚さは16mmです。ノートパソコンの収納ケースにも、難なく入ります。
価格も下がってきているようで、Amazonでは3,000円程度で購入できます。(定期的にセールが実施されており、価格をこまめにチェックすることをおすすめします)
この結果、ケーブルと充電器をあわせた重さは「122g」となりました。
当初の電源アダプターが209gだったことを考えると、87gも軽くなっています。「ウソみたいな軽さ」という表現がぴったりです。
とくに、収納ケースにしまうと膨らみが大きくなりやすい電源アダプターに比べて、16mmという充電器の薄さは、かなりのメリットです。
ちなみに充電器の色はブラックもありますので、ケーブルとおそろいの色にすることもできます。
電源の接続マークを見ても、とくに問題はありません。
充電器の発熱も、このブログを書いている程度ではほとんど熱さも感じず、安心して使用できます。むしろ、電源アダプターのほうが熱かったように思います。
これまでは「外に持ち歩くときに、電源アダプターは重いので持参しない」という判断もあったでしょう。
しかし、122gという重さであれば、携帯しても気にならないレベルです。電源のコンセントが近くにあることが前提となりますが、もしUSBケーブルを短くすれば、重量はさらに軽くなります。
まとめ
というわけで、ノートパソコンの電源供給をUSBに替えることで、軽量化を図ってみました。
この記事を書くにあたり参考にした記事は、こちらです。
- 充電器の重さと大きさが半減、新素材GaNで進化したUSB PD対応2製品(日経XTECH、2019年6月)
- これで失敗しない、USB PD充電器選び(解説編)(PC Watch、2019年1月)
USBからの給電は、MacBookユーザーには別にめずらしくもない話でしょうが、Windowsユーザーには、ときめきを感じますね。それにしても、最近の充電器の薄さと軽さには驚きました。
軽量化については、ノートパソコン以外にもビジネス用品でいろいろ試していますので、気が向いたときに記事を書こうと考えています。