e-Taxでデータを送信したあとで、データにミスがあることに気づいて訂正したい場合、どうすればいいのでしょうか?
これまで、e-Taxのヘルプページでは「訂正後のデータを再送信する」という案内がありましたが、納税後でもそれでいいのかという疑問や、納付情報登録依頼や源泉所得税の徴収高計算書も同じ扱いなのかという疑問もあり、実務上やや不明な部分がありました。
この疑問について、昨年2025年10月31日に公開された「e-Tax・作成コーナーヘルプデスクに実際にお問い合わせがあった上位70のFAQ」では、もう少し細かい案内が見られましたので、このブログで紹介しておきます。
送信後にミスに気付いた場合の対応
2025年10月31日に公開されたFAQのうち、「e-Taxソフト(WEB版)から送信した申告等データに誤りがあったため、訂正したい」という内容に、訂正送信に関する記載があります。
まず、本来の送付先とは異なる税務署に送信した場合でも、エラーメッセージがなければ税務署間で移送処理するので、再送信は不要とされています。
エラーメッセージがない場合は、誤って送信された税務署が、本来送信すべき税務署にデータの移送処理を行いますので、再度送信する必要はありません。
次に、徴収高計算書や納付情報登録依頼などを誤って送信した場合の扱いです。こちらは、「2. 訂正手続:徴収高計算書・納付情報登録依頼、申告データPDFファイル」という別紙に扱いがまとまっています。
この別紙によると、パターン別に6通りに大別されています。
1 申告期限後である場合や送信自体が誤っていた場合
2 申告期限内かつ、納付または還付が済んでいる場合
3 申告期限内かつ、納付をしておらず、ダイレクト納付の期日指定をしている場合
4 申告期限内かつ、納付をしておらず、ダイレクト納付の期日指定もしていない場合
5 申告期限内かつ、還付の振り込みが完了していない場合
6 申告期限内かつ、納付も還付も発生しない場合
疑問に思うことが多いのは、3と4の「申告期限内で未納付の場合」かと思います。これらによると、まずダイレクト納付の取消をしたうえで、「訂正したデータを再度送信」するとあります。
また、「先に送信した手続き(誤った内容)を無効にするための手続きも必要ありません」と書かれています。
そもそもe-Taxソフトでは、送信後のデータを取り消すといった機能はありません。また、取り下げのような手続きも不要とされています。同じ内容は、再送信によって「上書き」扱いになると理解できるでしょう。
念のためですが、この説明は徴収高計算書や申告データの扱いであり、「申請」のデータについては個別対応で要問合せとされています(訂正手続:申請データ)。
次に2のように、「期限内の状況で納付・還付済みの場合」はどうなるのでしょうか。この場合は税務署に一度先に確認するように案内があります。
徴収高計算書で追加の納付が必要なことに気づいた場合は、上書きではなく、別件としての追加送信で納税も追加する対応が実務上多いように思いますが、この点は明記されていません。
1の「申告期限後である場合や送信自体が誤っていた場合」は、期限後の対応が案内されており、こちらも税務署に一度確認するように案内されています。
「送信自体が誤っていた場合」の意味が少しわかりづらいのですが、誤った記載のあるデータを送信した(=訂正したい)という意味ではなく、そもそも送るべきではないデータを送ってしまった、という意味かと思います。
初見では、なんとなく3・4との区別がつきづらいように感じたので、次回更新にあたってはもう少し書き方を工夫してあるといいかな、と思いました。
これらのFAQはe-Taxソフト(WEB版)について書かれていますが、WEB版以外のe-Taxの取り扱いでも共通のように思われます。
まとめ
実務上あまり説明が見られなかった、e-Taxで誤って送信した場合の取り扱いについて、詳しい追加情報がありましたので、ブログでご紹介しました。
以前、電子納税に関する冊子を執筆したときには、訂正に関する取扱いを税務署担当官からの聞き取り情報をもとに書いたことがありました。今回、e-Taxのヘルプで案内が公開されたのはよかったと思います。
電子申告や電子納税など、他の税理士さんがあまり採り上げそうにない、税務の話題をブログに書いています。オンライン対応に特化した税理士です。→事務所HP