社宅の現物給与 社会保険の計算方法が10月から変更に

社会保険における社宅の現物給与の計算方法が、2026年10月から変更になるようです。少し気になったことを述べておきます。

社宅で「節税」?

以前の記事で書いたことがありますが、税金の計算における社宅の賃貸料相当額については2つの見解があったところ、「税務通信」の取材記事によって、ほぼ決着がついたであろうことを書きました。

社宅の賃貸料相当額はどのように計算すべきか、実務家の間ではスッキリしない悩みがありましたが、「税務通...

また、「社宅で節税!」という解説を目にすることもありますが、社会保険の現物給与も考慮すると、その徴収額を税金の都合だけで決めてよいのかは、よく検討する必要があると感じており、その点も上記のブログ記事で少し触れました。

この点については、「税務通信」3874号(2025年11月3日)のコラム「タックスフントウ」でも、社会保険の取り扱いにも留意するようアドバイスされています。ブログ筆者の思い込みの主張ではないことがわかって、ホッとしました。

「畳」→「㎡」へ

税理士にとってはなじみの薄い社会保険の現物給与ですが、このうち住宅に関する現物給与の計算方法が、2026年10月から変更になるようです。

参考令和8年4月1日から現物給与価額が改正されます(日本年金機構)

令和8年4月1日から現物給与価額(食事)、令和8年10月1日から現物給与価額(住宅)および算出方法が改正されます。

具体的な内容は、次のPDFに書かれています。

参考令和8年4月から現物給与の価額が改正されます(日本年金機構)

これを読むと、住宅は「畳」→「㎡」「居住用の部屋のみ」→「居住する住宅の床面積の合計(総面積)」を集計する方法に変更されます。

これまでは社宅の間取りを確認する必要がありましたが、新しい方法では賃貸契約書を見れば床面積がわかりますので、利便性を考慮した改正といえそうです。

金額を見ると、新基準の金額は少し高めのように感じました。計算方法の変更に加えて、昨今の物価上昇の影響も加味されているのでは……と個人的に思うところです。

また、少し気になるのは、集計の方法です。QAには、

Q8:
【②R8.10.1から】価額の計算にあたっては、居住する住宅の床面積の合計(総面積)を対象とします。ただし、別棟の物置・車庫の面積や共同で使用している部分の面積は除きます。

とあるのですが、例えば、2階建ての建物のうち、1階は店舗、2階が従業員の住宅になっている場合、どのようにカウントすればいいのでしょうか。建物の総面積で把握すると、店舗も含まれてしまいます。店舗の部分は「共同で使用している部分」にあたるのか。新方式の計算のわりに説明も乏しく、ちょっとよくわからない感じです。

10月までに追加の情報も出てくるのでしょうか。社会保険の計算は社労士さんの範囲なので、税理士が気にすることではないのですが、微妙に気になったことを述べてみました。

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