MFクラウド会計【予定実現・未実現ってどう使うの?】

MFクラウド会計で直面するギモンを解決する記事です。今回は、MFクラウド会計を利用した人のほとんどが悩む「予定の実現」機能について説明します。

説明のポイント

  • 予定実現機能は、将来生じる仕訳をあらかじめ入力しておく機能
  • 売掛金の回収など、キャッシュの変動予測に効果的
  • 別に無理して使う必要はない
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予定の実現とは?

MFクラウド会計の予定実現

MFクラウド会計・MFクラウド確定申告の入力で、真っ先に悩むのが「予定実現」機能であると考えられます。この機能について、なるべく理解しやすく説明します。

まず、MFクラウド会計のヘルプでは、「予定実現」機能を次のとおり説明しています。

予定実現とは、「将来入出金があることは確定しているが、まだ入出金が完了していない取引」のことを指します。

簿記というのは、これまでに起こったことを入力することがほとんどです。例えば、何かを買ったのであれば、その買った時のレシートをもとに帳簿をつけています。

しかし、この「予定実現」は、将来を先回りして、予定されていることを帳簿にあらかじめ記入しておくというものです。

「予定実現」は何のメリットがあるか?

「将来のことを帳簿につける意味なんてあるの? 別にあとからつければいいのでは」という疑問が浮かぶはずです。

この点について、ヘルプはこう述べています。

予定していた入出金が実現した際に、予定実現の処理を行うことで、未実現の入出金を管理することができます。

つまり、入出金の管理上の面から予定を入力しておくと、将来の見通しが立てやすくなるわけです。

この他にも、将来的な帳簿を先取りして、シミュレーションを実施することができます。活用次第では、一歩先をゆく帳簿の使い方ができます。

「予定実現」は、どうやって入力すればいい?

MFクラウド会計を使って、予定実現を実際に入力してみましょう。

まず「簡単入力」の画面に移動してください。

MFクラウド会計の簡単入力

最初に、「掛けの売上が5/31に発生した」という仕訳を入力します。これは発生済みのできごととして、「実現済み」で入力します。

MFクラウド会計の簡単入力で売掛金計上

MFクラウド会計の簡単入力で売掛金計上2

掛けの売上が未定の場合には、この仕訳も「予定」で入力してもかまいません。

次に、「その掛けが翌月の6/30に回収される」という予定の仕訳を入力します。日付の入力欄は「予定」に変更して登録します。

MFクラウド会計の簡単入力で回収予定

MFクラウド会計の簡単入力で回収予定2

きちんと仕訳が入力されたか、仕訳帳で確認します。

MFクラウド会計の仕訳帳

下記のとおり、5/31に売上が発生し、6/30にその掛けが回収予定(未実現)という仕訳が入力できました。

MFクラウド会計の仕訳帳を表示した画面

この掛けの回収予定が、レポートに反映されているかを確認します。メニューの「レポート」から「キャッシュフローレポート」を表示します。

MFクラウド会計のキャッシュフロー

キャッシュフロー表は、現預金の推移を確認するものです。

下の画像のとおり、まだ実現していない6月に、売掛金の回収「予定」が表示されています。予定実現機能により、将来的な現預金の推移を織り込むことができました。

MFクラウド会計のキャッシュフロー2

よくある疑問

疑問1.予定の仕訳を入力すると、見づらくなるのでは?

先の予定まで入力したら、試算表の表示が見づらくなるのでは? という疑問が生じるところです。この点については、予定の表示を除外する機能が備わっています。

「会計帳簿」から「残高試算表」を表示します。

MFクラウド会計の残高試算表

残高の表示画面において、「未実現仕訳」を含む・除くをいずれか選択できます。このため、予定を入力しても、残高試算表の表示が混乱する恐れはありません。

MFクラウド会計の予定実現を除外する機能

疑問2.通帳の自動仕訳と重複しないか?

帳簿を予定して入力しておくと、あとで銀行の明細が読み込まれたときに、その明細と予定の仕訳が重複するのでないか? という疑問が生じるところです。

この点については、「自動で仕訳」の入力で、予定とマッチング(消し込み)させる機能が備わっています。

下記の画像は、予定実現の入力例です。

「予定実現」のチェックボックスをクリックすると、勘定科目が「実現待ち」の予定とマッチングに切り替わります。

MFクラウド会計の予定実現とのマッチング

この消し込み機能を使うことで、仕訳の重複は発生しません。逆に、きちんとマッチングして消し込みしないと、予定は残ったままになってしまいますので要注意です。

疑問3.MFクラウド請求書を使ったら、未実現の仕訳が自動入力された?

MFクラウド請求書を利用している場合、請求書を発行すると、連動するMFクラウド会計において、未実現の予定仕訳が自動入力されます。この仕訳の日は、売掛金の回収が予定されている期限日です。

この予定仕訳については、入金があった時点で、その予定仕訳とマッチングさせて消し込みする必要があります。処理方法は、上記の「疑問2」と同様のやりかたです。

なお、MFクラウド会計側で消し込みを実施すると、その内容がMFクラウド請求書にも反映されて自動的に「入金済み」に変更されます。

参考:請求書作成ソフト「MFクラウド請求書」FAQ(MFクラウド請求書)

参考:「MFクラウド請求書連携」機能の使い方(MFクラウド会計)

疑問4.予定実現機能って使ったほうがいいの?

予定実現機能は、無理して使う必要はありません。

これまでの説明でわかるとおり、予定実現・未実現については、見通しを立てるための機能ですので、過去の帳簿をつけているだけなら、関係ありません。

自分のスタイルにあった帳簿づけをすればよいでしょう。

まとめ

MFクラウド会計・MFクラウド確定申告における、「予定実現」機能について説明しました。

あまり見慣れない機能なので、使い始めた人はちょっと戸惑いを感じるようです。理解しやすいように、MFクラウドのヘルプよりも、わかりやすいように説明させていただきました。

参考MFクラウド会計使い方ガイド「予定実現機能について」

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