申告書や届出書を紛失した場合は? 税務署の閲覧サービスを利用しよう

以前に提出した申告書や、届出書などを紛失してしまった場合について、対応を説明します。

説明のポイント

  • 税務署の窓口で「申告書等閲覧サービス」を利用する。ただし、コピーの交付は認められない
  • 個人情報の開示請求ならば、郵送でコピーを請求することもできる
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申告書や届出書をなくしてしまった場合、どうしよう?

悩む女性

以前に税務署に提出した申告書や、届出書を紛失してしまった場合は、どうすればいいのでしょうか?

また、紛失ではなく、単に提出しただけで控えをもらわなかった、という場合もあるでしょう。

「以前に提出した申告書を確認したいが、控えがないのでわからない。困ったなぁ……」ということでお悩みの場合に、その対応方法を説明します。

【1】申告書等閲覧サービス

一般的な方法は、税務署の「申告書等閲覧サービス」を利用することです。

申告書等をなくしてしまった場合や、被相続人(亡くなった人)が生前に提出した申告書等を閲覧したい場合に利用できます。

このサービスは、税務署の窓口で申し込むことが必要ですので、郵送による請求はできません。なお、利用料金は無料です。

本人確認があります

税務署での申請時には、本人確認があります。次の書類を持参すればよいでしょう。

  • 運転免許証
  • 健康保険などの被保険者証
  • マイナンバーカード

法人の申告書等を見たい場合は、その法人の代表者自身が税務署に出向く必要があります。

代理人に申請を依頼できる

納税者本人や、法人の代表者以外で、代理人が申請することもできます。

この場合は、代理人の身分を証明する資料として、納税者本人の実印を押した委任状と印鑑登録証明書を代理人に渡しておく必要があります。

税理士に代理を依頼することもできますが、やはり委任状と印鑑登録証明書が必要なので、少々面倒さを感じるかもしれません。また、税理士本人が税務署に出向く必要がありますので、税理士以外の事務所職員は代理できないことにも留意が必要です。

コピーはもらえない!

このサービスの最大の欠点は、申告書等を見ることができるだけ、という点です。「あくまで見るだけ」なので、コピーなどの交付は認められません。

したがって、知りたい点があれば、その場でメモを取って書き写す必要があります。ただし、メモをとる場合でも、カメラでの撮影、スキャナーでの読み取りはできません。

なんでこんな厳しい措置なのでしょうか?

その理由は、目的外の利用を防ぐためとされています。内容の確認のために閲覧するわけで、コピーを交付すると、確認以外のことにも使う可能性を税務署は心配しています。

災害の罹災者や、高齢者・障がい者である場合など、ハンディキャップがある申請者などの例外を除いて、原則としてコピーの交付はしていないとのことです。

私見ですが、コピーを交付していないのは、厳しすぎる情報保護のように考えます。納税者の利便性を第一に考えた対応をお願いしたいところです。

申請書に記入してから税務署に行きましょう

もし申請を考えている場合は、あらかじめ税務署の窓口に提出する申請書【PDF】を記入していったほうが早いでしょう。

 

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詳しい案内は、国税庁のホームページも参照してください。

参考:【PDF】申告書等閲覧サービスの実施について

参考申告書等閲覧サービスの実施について(事務運営指針)

【2】個人情報の開示請求

基本的には、先ほどの「閲覧サービス」だけでも充分なのですが、もうひとつの方法も念のためにご紹介しておきます。

ただし、こちらはあまりメジャーじゃない方法で、税務署に個人情報の開示請求を求める、という方法です

情報の開示請求というと、なんかジャーナリストや、オンブズマンが活用するイメージがありますが、一般の個人でももちろん利用できます。

行政機関が保有する個人情報について確認できるのは、国民としての権利です。

郵送でも請求できる!

この方法のメリットは、郵送による申請ができることでしょう。もちろん、税務署の窓口でも請求できます。

開示請求が認められると、その個人情報について閲覧するか、コピーの交付を選べます。「申告書等閲覧サービス」とは異なり、コピーがもらえるのは便利です。

ネットから申請できないの?という疑問も浮かぶでしょう。以前は、e-Gov(電子政府の総合窓口)から電子申請手続きが可能でしたが、利用者が少ないため、平成22年(2010年)に運用を終了しています。

対象は生存している個人に限定

ただし、デメリットもあります。

この方法は、個人情報の開示なので、対象は個人に限定されています。

つまり、法人の申告書等について開示を求めることはできません。また、亡くなった被相続人が生前に提出した申告書等を、相続人らが個人情報として請求することもできません。

法人や被相続人に関するものは、先ほど述べた「申告書等閲覧サービス」を利用しましょう。

コストと時間がかかります

申請にあたっては、申請者本人または法定代理人が行うこととされています。また、任意の代理人による申請も、個人番号を含む個人情報のみで認められています。

申請には料金がかかります。行政文書1件につき300円の開示請求手数料を納付します(収入印紙で支払うか、窓口で現金払い)。

開示はその場で行われず、開示・不開示の決定は原則として30日以内に行われ、通知されます。

詳しい手続きは、下記のリンクを参照してください。

参考開示請求等の手続(国税庁)

まとめ

失くしてしまった申告書等について、税務署で閲覧する方法をお知らせしました。

書き写すのは不便ですが、基本的には【1】申告書等閲覧サービスを利用すればよいと考えます。どうしても、郵送で手続きしたい場合には、【2】の個人情報の開示請求でも対応できます。

クラウド会計と税務の情報をお届けする東京都北区赤羽の税理士。好きな食べ物は、さば缶。
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