freeeは2017年5月22日、iOS向けのアプリを4.0.0にバージョンアップし、「税額シミュレーション」機能を追加しました。この機能について紹介します。
説明のポイント
- 会計freeeのスマホアプリ版で、税額予測機能が追加された
- 所得税、住民税、国民健康保険料が予測できる
freeeのiOSアプリがバージョンアップ
会計freeeは、アプリでの記帳に力を入れています。
以前の記事でも、アプリでの記帳ができないMFクラウドに比べて、会計freeeではアプリでの帳簿付けができることを、その特徴の一つとして紹介しました。
そのfreeeのアプリですが、この度バージョンアップして、「税額シミュレーション」機能を搭載しました。(バージョンは4.0.0)
「税額シミュレーション」機能とは?
freeeが搭載した「税額シミュレーション」機能とは、有料プランを利用している個人事業主向けの新しい機能です。これまで入力した売上と経費の実績をもとに、今年の予測を出して、それをもとに税額を予測してくれます。
バージョンアップをしてfreeeのアプリを起動すると、新しく「税額シミュレーション」というレポートが追加されています。
「税額シミュレーション」のボタンを押すと、「売上と所得」「控除」「課税所得」の意味が表示されます。
下の画像はシミュレーション画面です。
5月時点で「売上」が300万円だった場合、年間の「売上予測」では720万円になっています。同様に、「経費」も5月時点で100万円に対して、年間の「経費予測」は240万円と予測されています。つまり、月あたりの平均実績をもとに年間予測を計算します。
「控除」については、基礎控除38万円+青色申告控除65万円の合計で、103万円になっています。
売上-経費-控除=課税所得 という計算をもとに、「所得税」「住民税」「国民健康保険料」の3つの予想額が表示されます。
「コロンブスのたまご」的な機能
こうしてみると、別にたいした計算はしていないのですが、逆になんでこういう機能がいままでなかったのだろう、という印象を受けます。まさに「コロンブスのたまご」の機能です。
この機能でわかるのは概算の税額です。しかし、その概算を手がかりにすれば、「税金はよくわからない」という不安は消えるでしょう。
税金を「見える化」するものとして、この機能のリリースは画期的といえます。プレスリリースは出ていないようですが、評価されるべきはこういう気の利いた機能でしょうね。
まとめ
freeeのスマホアプリ版の新機能「税額シミュレーション」を紹介しました。freeeを使っている個人事業主は、ぜひとも試してみることをおすすめします。
なお、通常のWEB版では、レポート画面に「税額シミュレーション」の機能はありません。現在のところ、この機能はアプリ版だけのようです。WEB版にも同様の機能が組み込まれるときは、シミュレーションの機能も高度化して拡張されるかもしれません。
ここで紹介した税額予測を出せるのは、きちんと帳簿をつけている人です。もし帳簿に数字が入っていないと、まったくでたらめな予測になってしまいます。
毎年一気に処理している人も、freeeを活用してコツコツ帳簿派に切り替えてみるのはいかがでしょうか。