MFクラウドとfreeeの違いとは【freeeだけの機能・強み】

MFクラウド会計と会計freeeは、人気の2大クラウド会計ソフトです。これらについて、どんな点が違っているのかを説明します。

今回は2回目として、freeeだけが持っている機能とその利点を紹介します。

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MFクラウドとfreeeの違いとは

前回(第1回目)の記事では、MFクラウドとfreeeの機能のうち、オンラインバンキングやクレジットカードの利用明細からデータを読み取る機能を比較しました。

MFクラウド会計と会計freeeは、人気の2大クラウド会計ソフトです。これらについて、どんな点が違っ...

データの読み取り技術については、MFクラウドには不満はないものの、freeeには気になる点があるという比較結果でした。

今回は、freeeだけが持っている機能を確認します。

なお、機能比較に関心があるのは、おもに会計ソフトの利用経験の少ない個人事業主と考えられます。よって、この記事も個人事業主向けにスポットを当てています。

会計freeeの個人事業主向けプランは、3つある

会計freeeの個人事業主向けプランは、3つに分かれています。最新のプラン改定は、2016年5月に実施されており、【スターター】、【スタンダード】、【プレミアム】の3つのプランに区分されています。

それぞれのプランの特徴は、次のとおりです。

  • 【スターター】……起業し始め、フリーランス向け。月額980円(年払い9,800円)
  • 【スタンダード】……年商1,000万円を超えた事業主向け。月額1,980円(年払い19,800円)
  • 【プレミアム】……フル機能。年払いのみ39,800円

これらの詳しい機能は、freeeの料金プラン比較表で確認できます。

会計freeeだけができること

「MFクラウド確定申告」は備えていない機能で、なおかつ、freeeだけができる機能を紹介しましょう。

【1】スマホで帳簿をつけることができる

対応プラン:【スターター】【スタンダード】【プレミアム】

freeeが力を入れている点として、スマートフォンのアプリが挙げられます。スマートフォンがあれば、簡単な入力作業はスマホひとつでこなせます。

そもそも、「パソコンで帳簿をつける」といった概念は、スマートフォンが登場する以前の考え方です。フリーランスにフォーカスしているfreeeとしては、アプリの機能も重要と考えているのかもしれません。

freeeスマホアプリ版操作画面

さらに、スマホアプリ版の驚くべき点としては、確定申告書の作成にも対応していることでしょう。アプリで作成したPDFを、コンビニの複合機に転送して印刷すれば、パソコンは一切不要です。このあたりにfreeeのこだわりを感じます。

PDFをコンビニの複合機に転送するためには、別の専用アプリが必要です。
セブンイレブンの場合:スマートフォン向けnetprintサービス

freeeスマホアプリ版確定申告

【2】確定申告書をfreee内部でそのまま送信できる

対応プラン:【スターター】【スタンダード】【プレミアム】

平成28年分の確定申告から、freeeで作成した決算書、確定申告書のデータをそのまま電子申告(e-Tax)で送信できるようになりました。(対応OS:Windows)

これまでは、freeeで作成した申告書ファイルを、国税庁のe-Taxソフト用に出力してから送信していました。これらの作業は一切不要になり、freee内で作成した申告書をそのまま送信できます。つまり、freee内部で作成から送信まですべて完結できます。

この機能は業界初であり、まさに画期的といえるでしょう。

freeeの電子申告対応

【3】請求書が作成できる

対応プラン:【スターター】【スタンダード】【プレミアム】

請求書の作成機能を標準で備えていることも、freeeの特徴です。取引先の登録数、請求書の作成枚数は無制限で、メール送信から郵送(1通税抜150円)まで対応しています。

もうExcelで作成することは不要ですし、請求したデータがそのまま会計ソフトに反映されます。

この機能は、最も安いプランである【スターター】でも利用できますので、強いメリットを感じるでしょう。請求書作成ソフトを別途用意しなくてもよい点は、費用負担の面でも魅力です。

 

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ただし、請求書の作成を専門とするソフトではないため、詳細な設定ができない部分があります。レイアウトはシンプルな感じのものが多いです。

freee請求書レイアウト1 freee請求書レイアウト2 freee請求書レイアウト3

その他に、上位プランの【スタンダード】【プレミアム】になると、定期請求や合算請求も可能になります。

MFクラウドでは、請求書の作成機能は別売りの専門ソフトになっています。料金プランは、請求書の作成機能も含めて比較する必要があるでしょう。

【4】消費税申告書を作成できる

対応プラン:【スタンダード】【プレミアム】

前々年の課税売上高が1,000万円を超えると、消費税の納税義務が生じます。納税にあたっては、消費税の申告書を提出します。freeeでは、この消費税の申告書を作成できます。

会計ソフトから集計して、そのまま消費税の申告書に落とし込むことができますので、知識のない方でも作成できるでしょう。

freee消費税申告書

MFクラウド確定申告では、消費税申告書を作成することはできません。会計ソフトから出力した消費税集計表をもとに、他社の税務ソフトを利用して作成する必要があるため、手間と追加コストがかかります。

【5】支払調書を作成できる

対応プラン:【スタンダード】【プレミアム】

freeeには、支払調書の作成機能が備わっています。従業員を雇い始めると、年1回は法定調書(支払調書や源泉徴収票)をとりまとめて、提出する必要があります。

源泉徴収義務があり、報酬を支払う機会も多い事業者にとっては、支払調書の作成機能があると便利でしょう。支払調書の手書き作成は不要です。

参考支払調書を作成する(freeeヘルプセンター)

【6】売掛・買掛の管理・消込

対応プラン:【スタンダード】【プレミアム】

売掛金の回収と買掛金の支払管理も備えているのが、freeeの特徴です。

未決済の消込機能を備えているので、売掛金・買掛金の厳格な管理が可能です。設定した予定日を経過すると、警告の表示も出ます。

▲引用:売掛レポートの見方と活用アイディア(freeeヘルプセンター)

【7】プレミアムプランでできること

最上級のプレミアムプランを利用すると、次の機能が利用できます。

  • 部門管理
  • 権限管理
  • 領収書のスキャナ保存
  • 経費精算機能

個人事業主向けのプランであっても、法人も顔負けの機能がそろっています。

経費精算機能と領収書のスキャナ保存は、プレミアムプランでのみ利用できます。これらの機能は、基本的に従業員を何人も雇うようになって、必要性を感じる機能でしょう。

経費精算機能について、MFクラウドでは「MFクラウド経費」として別売りの機能になっています。

まとめ

「MFクラウド確定申告」に比べて「会計freee」だけが持っている機能を紹介しました。

これらの詳しい機能比較については、freeeのヘルプをご覧ください。

全体を眺めてみると、MFクラウドは「それぞれの機能がバラ売り」されているのに比べて、freeeは各種の機能が統合されている傾向があります。

また、MFクラウドシリーズでは、給与以外の税務に関する機能をまったく持っていないことも特徴です。消費税の申告をしている個人事業主は、freeeのほうに大きなメリットを感じるのではないでしょうか。

筆者がこうした記事をまとめているのは、会計ソフト会社の「いいなり」になるだけでなく、利用者側も知識をつけていく必要があると感じているためです。これは、クラウド会計ソフトの機能の成長スピードが早いことと、これまでにないような機能も備えていることが理由として挙げられます。

2大クラウド会計ソフトが、今後どのように発展を遂げるのか。クラウド会計を扱う税理士として興味深いところです。