過去の通帳の明細発行には手数料が必要。使用後の通帳は捨ててよいものか?

通帳

過去の預金通帳の取引明細を確認する場合、銀行に明細書の発行を依頼します。発行には手数料がかかります。過去の通帳は捨てても構いませんが、注意点も知っておきましょう。

説明のポイント

  • 過去の通帳の取引明細を確認するには、発行手数料が必要
  • 事業用ではない通帳は捨ててもOK
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過去の取引明細の発行手数料は?

使い終わった銀行の通帳を捨てた場合、あとで過去の取引履歴を参照するときは、明細書の発行手数料がかかります。

発行手数料は、銀行によって差があります。また、明細書はすぐに発行できず、依頼後1~2週間経って郵送するとのことです。

三菱東京UFJ銀行

三菱東京UFJ銀行の場合、取引推移証明書の発行手数料は、過去5年間は864円(税込)です。これは、過去5年間すべての証明書を請求しても、864円ということです。

ただし、5年を超えた期間については、1月あたり432円(税込)の手数料がかかります。

参考証明書発行手数料(三菱東京UFJ銀行)

みずほ銀行

みずほ銀行は、シンプルな手数料です。取引明細証明書の発行は、1月あたり216円(税込)です。例えば、5年分を頼むなら12,960円です。

参考過去の入出金明細を確認したい(みずほ銀行)

三井住友銀行

三井住友銀行は、ネット上では発行手数料を公表していません。

私がコールセンターに電話して確認したところでは、1年以内のものは1,080円、1年超2年以内のものは2,160円……というように、期間が遠くなるごとに発行手数料が増えていく体系でした。

りそな銀行、埼玉りそな銀行

りそな銀行と埼玉りそな銀行は、みずほ銀行と同じく1月あたりの手数料体系です。預金取引明細表の発行は、1月あたり216円(税込)がかかります。

参考各種発行手数料(りそな銀行)/その他手数料(埼玉りそな銀行)

ゆうちょ銀行

ゆうちょ銀行の過去の入出金照会の手数料は、510円(税込)です。これは、1口座の請求につき、期間にかかわらずとなっています。

参考各種請求の料金(ゆうちょ銀行)

使用済み通帳は捨ていいのものか?

『人生がときめく片付けの魔法』は、多くの人が知るベストセラーです。

著者の近藤麻理恵さんは、心がときめくものだけを手もとに残し、それ以外のものは自分の人生において役目を終えたものとして、お別れすることを勧めています。

『人生がときめく片付けの魔法』では、捨ててよいもののひとつに、使用済みの通帳を挙げています。

使用済み通帳は使用済みです。見返すことはまずありませんし、見返すと預金が増える、なんてこともないので、さっさと捨てましょう。

これを見て、私のような税理士は、ちょっとドキッとしてしまいます。

例えば、相続税の申告の実務においては、通帳の履歴から相続前のお金の動きを確認する必要があります。過去の通帳が見当たらない場合は、前述のとおり発行手数料を相続人に負担していただき、過去の取引明細を確認することになります。

また、事業用に使用している銀行口座の場合、法定保存期間(一般的に7年間)は保管する必要があります。事業用の通帳はときめきに関係なく、捨ててはいけません。

著者の近藤さんのアドバイスは、あくまで一般的な個人を対象としたものであり、税務が関係する場合はその対象外になります。

まとめ

通帳がない場合、銀行で過去の取引明細を発行してもらえます。この場合、発行手数料は銀行によって大きく異なります。

ベストセラー本がいうように、過去の通帳は捨てても構いませんが、事業用に使った通帳は法定保存期間(一般的に7年間)までは保管しましょう。

なお、10年を超えた取引明細は、銀行でも記録を消去するとのこと。あまりにも古い記録は、参照できないことも承知しておきましょう。

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