ホワイト企業への第一歩 くるみん認定で子育て用の設備の割増償却

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「くるみん」というマークをたまに見かけますが、企業がこの認定を受けると、子育てサポート企業であるPR効果や税制の優遇措置も得られます。

説明のポイント

  • くるみん認定で、子育てサポート企業のPR効果
  • 子育て設備に対して割増償却の優遇税制あり
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くるみん認定とは?

くるみん認定のロゴ

くるみん認定とは、その企業が子育てしやすい労働環境の整備に積極的であることを示す基準で、厚生労働大臣が認定しています。

国は次世代育成支援対策推進法を定め、企業に子育てしやすい労働環境の整備を求めています。この法律は、2005年(平成17年)に施行され、既に10年を経過しています。

この法律では、常時雇用する従業員が101人以上の企業に対して、「一般事業主行動計画」を策定し、都道府県労働局に届け出ることを義務としています。(100人以下の企業は努力義務)

届け出た行動計画の目標を達成するなど、一定の基準を満たした企業は、申請によって厚生労働大臣の認定(くるみん認定)を受けることができます。また、くるみん認定よりも高い水準を満たした場合は、プラチナくるみん認定を受けられます。

くるみん認定を受けるメリットは次のとおりです。

  • 認定マークを使用して、子育てサポート企業であることをPRできる
  • 税制上の優遇措置を受けることができる
  • 公共調達が有利になる

くるみん税制の割増償却

くるみん認定を受けると、認定を受けた事業年度において、子育てしやすい労働環境を推進するための資産の償却について、割増償却(上乗せの減価償却)が適用できます。

上乗せとなる割増償却の割合は次のとおりです。

くるみん認定の割増償却

▲くるみん認定の場合、割増償却は1年間

プラチナくるみん認定の割増償却

▲プラチナくるみん認定の場合、割増償却は3年間

 

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税制優遇の対象となる資産は、事業所内の保育設備や、在宅ワークの環境を整えるための通信設備です。また、医療・福祉・介護事業の場合、子育て用ではない事業用資産にも適用が認められています。

計画期間は最低2年間が求められるのに対して、税制の対象期間は平成30年3月31日までとされています。子育て環境整備の必要性を考えれば、この税制が延長されず打ち切りになることは考えづらいですが、認定を受けるタイミングは考慮する必要があります。

くるみん認定の基準

くるみん認定の基準は、9項目です。

  1. 適切な行動計画を策定したこと
  2. 計画期間が2年~5年
  3. 計画を達成したこと
  4. 計画を公表、従業員に適切に周知していること
  5. 男性従業員のうち育児休業等を取得した者が1人以上いること(従業員300人以下の企業の場合は、取得者ゼロでも特例あり)
  6. 女性従業員の育児休業等取得率が75%以上であること(従業員300人以下の企業の場合は、計算期間の特例あり)
  7. 未就学児童を育てる従業員について、フレックスタイム制度などを設けていること
  8. 残業削減、有給休暇取得、時短勤務制度などを目標を定めて実施していること
  9. 労働に関連する法令違反の重大な事実がないこと

次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画の例

▲行動計画の記入例(次世代育成支援対策推進法関係パンフレットのP.6より)

残念なケースも

くるみん認定は、具体的な行動計画を企業に求める点で、企業内の制度改革に一定の効果はあると考えます。

しかし、従業員が過労の果てに自ら命を絶ったと最近報道された企業は、このくるみん認定を受けていました。

くるみん認定を受けていても、厳しい労働を求めず、良好な労働環境の整備に理解のある企業(ホワイト企業)と一律に見ることは難しいでしょう。計画の数値では計りがたい、組織風土の自主的な改革も必須といえます。

まとめ

くるみん認定を受ければ、税制の優遇が受けられるほか、採用時のPR効果もあります。

従業員100人以下の企業では、計画の作成は努力義務とされています。また、税制の優遇措置は思ったほど目を引くほどのものではありませんので、国には制度の拡充を期待したいところです。

あるテレビ番組で、企業が子育て支援に非協力的なことについて、出演者の弁護士が「このままでは日本民族は絶滅してしまう」と訴えていたのが、私にはとても印象に残っています。

参考育児・介護休業法・次世代育成支援対策推進法について(厚生労働省)

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