【MFクラウド会計】源泉所得税を含む仕訳の効率化(仕訳帳CSVで計算式を利用する)

MFクラウド会計で、源泉所得税がからむ報酬を支払っている場合の仕訳について、効率的な処理を考えます。

前回の記事の続編です。

MFクラウド会計で、源泉所得税を含む報酬を支払う場合の仕訳について、効率的な処理を考えます。 ...

説明のポイント

  • 源泉所得税を含む支払いをどうやって楽に入力するか
  • 仕訳帳のインポートに計算式を組み込んでフォーマットを作る

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仕訳帳のインポート機能を使う

源泉徴収が必要な複数段の仕訳が生じる場合、その処理は手作業が生じるため、面倒になります。

そこで、やや職人芸に近い処理ですが、仕訳帳のインポート機能を活用する方法が考えられるでしょう。

仕訳帳のインポート機能のメリットは大量の一括処理ができるという点にあります。基本的な使い方は、以前の記事で説明しております。

MFクラウド会計を利用する上で知っておきたい基礎知識をお伝えします。今回は、Excelで作成した仕訳...

MFクラウド会計指定のフォーマットを活用し、下記の仕訳を楽に入力する方法を考えてみましょう。

10/31
(外注費)108,000 /(未払金)97,790

.          /(預り金)10,210

サンプルフォーマットをダウンロードする

メニューの「仕訳帳」を選択します。

画面右の「インポート」から、「仕訳帳」を選択します。

サンプルフォーマットをダウンロードして開きます。

フォーマットに書かれているサンプルですが、ヘッダである1行目(取引Noなどの行)を除き、2行目以降をすべて削除します。

どうやって入力するか?

次に、源泉所得税の支払いに関する仕訳を作成します。

ここでのポイントは、貸方金額の欄に「Excelの計算式を入力する」ということです。この計算式を設定しておくことで、手入力の手間を削減することができます。

フォーマットで算式を入力して自動算出

上の画像の例では、まず「外注費」として、セルG2に「借方金額108,000」を入力しました。

次に、源泉所得税のセル(M3)に「=G2/1.08*0.1021」という計算式を設定します。ターゲットとなるセルG2は「借方金額108,000」です。

そして、セルM2には、「未払金」として、G2とM3の差額である「=G2-M3」を入力します。すると、次の画像のように表示されます。

借方を入力すると自動で貸方の数字が算出される

数字に小数点が含まれると、インポート時にエラーが生じます。このため、ROUNDDOWN関数などを使って、数字を整数にととのえるようにしてください。

計算式が自動的に数字を算定するため、借方金額の支払総額を入力すれば、貸方金額の入力は不要です。

つまり、外注費108,000円の数字だけを入力すれば、源泉税も未払金も自動算出できるわけです。大量の外注費を入力している場合は、負担が軽減されます。

この方法を発展させて、入力をアシスタントに担当してもらう場合において、別シートに入力用フォームを作り、そこから「外注費の金額」や摘要欄などの情報を記入する方法も考えられるでしょう。

保存する場合は?

計算式を入力したデータですが、CSVで保存する場合は、表示されている数字に置き換わって保存されます。

ただし、このフォーマットを保存するときは、CSV形式では計算式のデータを保持できないので、Excel形式で保存しましょう。

次回以降は、Excelを開いて編集し、保存する時に「コンマ区切りのCSV」で出力すればOKです。

計算式を使った仕訳帳CSVは他でも活用できる

初期のフォーマットがCSVで提供されてくるためか、「Excelの計算式を使う」という視点が抜け落ちやすいのかな、という印象があります。

ここで紹介した方法を利用すれば、仕訳が複雑になっている事例でも、負担を軽減して入力できる可能性があります。

例えば、次のような事例が考えられるでしょう。

  • クレジットカード会社からの入金時に、定率(5%など)で手数料が差し引かれて入金されてくる →売上に5%を乗じた割合を「支払手数料」として売掛金から差し引く

まとめ

MFクラウド会計で、源泉所得税がからむ報酬を支払っている場合の仕訳について、仕訳帳のインポートにExcelの計算式を組み込んだ処理をお知らせしました。

Excelから会計帳簿にインポートする処理自体は、クラウド会計以前から存在する古典的な処理です。

仕訳帳のインポートを活用することで入力の負担軽減が図れることでしょう。

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