個人向け国債のホームページを見ていて気づきましたが、個人向けに限定されていた範囲が拡大され、多くの法人でも購入できるようになるそうです。
「個人向け国債プラス」へ
財務省の個人向け国債ホームページでは、次の通り案内されています。
個人向け国債の販売対象については、これまで個人に限定していましたが、
国債の安定保有層の拡大を図る観点から、一部の法人等にも拡大します
(販売対象となる法人等については、下記リンク先をご参照ください)。
令和8年12月募集分(令和9年1月発行分)から販売対象を拡大する予定です。それに伴い、商品名を「個人向け国債」から「個人向け国債プラス」に変更します。
商品のラインナップ及び基本的な商品性等に変更はありません。
案内を見るとわかるとおり、2026年12月募集分から商品名は「個人向け国債プラス」に変更されます。
販売対象となる法人等ですが、非上場法人、非営利法人などが対象です。
この変更で、個人向けには限定されなくなったわけですが、商品の認知度や継続性を考慮した結果が「プラス」なのでしょう。揚げ足を取るのも野暮というものです。
元本割れしないのは強みだが
国債は価格変動のある金融商品で、価格が下がった場合は元本割れもあります。これに比べて個人向け国債は元本割れはありませんが、中途解約のときには過去1年分(直近2回分)の利子を返還する必要があります。
個人の資産運用においては、国債をポートフォリオに組み込む場合に、個人向け国債を選ぶのはひとつの選択肢です。とくに変動金利型の「変動10」については、市中の金利が上昇しても、国債が元本割れすることはなく、半年ごとに金利も連動して上昇する強みがあります。
では、法人が買えるようになるので、選択肢として飛びつくような状況かというと、これは法人しだいでしょう。
固定金利型3年・固定金利型5年・変動金利型10年の3タイプがありますし、中途換金も購入から1年後はいつでも可能ですが、余裕資金を長期で預けておく、というのは、個人に比べて法人では機会が少ないように思います。
そもそも余裕資金があれば事業に積極的に活かすことが求められますし、今後の設備投資や大型取引に備えておくことも多いと思われます。個人向け国債では購入から1年間は解約できないというのは、流動性の面で若干の不安を覚えるのも正直なところです。そのような短期のニーズでは新窓販国債を選ぶでしょう。
変動10も、変動金利型だとしても物価の上昇率には勝てないでしょうから、資産運用として「守り」であることの目的を認識しておく必要がありそうです。
もちろん法人にとって選択肢が増えるのはいいことです。資金を長期で預かる場合や、元本保証が重視される場合の資産運用、余裕資金を振り向けることができる状況下では、ポートフォリオの選択肢のひとつになるでしょう。
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