新しい税制の影響で、ドラッグストアのレシートがどんどん複雑になりそうな話を紹介します。
セルフメディケーション税制
平成29年(2017年)1月より、新しい医療費控除の制度が始まりました。その名もセルフメディケーション税制といいます。
医療機関に行かずに、ドラッグストアで薬を買って治療することにインセンティブを与える医療費控除の特例です。
その新しい制度については以前の記事で紹介しました。
参考:新しい医療費控除「セルフメディケーション税制」のまとめ 平成29年よりスタート!(当サイト、2016年11月14日)
消費税率の増税と軽減税率の導入
昨年延期が発表された消費税の軽減税率制度の導入と、税率の10%への引上げは、平成31年(2019年)10月1日の予定とされています。
この軽減税率の導入により、はじめて「標準税率の10%」と「軽減税率の8%」という、税率の複数化が図られます。
この制度は、低所得者対策の名の下に一部の政党の強い要望で導入が決まったものです。しかし、税の効率的な徴収という面や、特定の業界への利益誘導の可能性から、多くの批判がなされています。
参考:【PDF】消費税の軽減税率制度に関するQ&A(個別事例編)(国税庁)
軽減税率が導入された後のレシートは、さらにややこしくなる
今年(2017年)からのセルフメディケーション税制の導入により、ドラッグストアで買ったレシートには、税制の対象となる場合に印がつくようになりました。
これが、軽減税率が導入されたあとは、さらに複雑になります。
マークが複数あって、パッと見てもよくわからない印象です。「※」は軽減税率の対象で、「★」はセルフメディケーション税制の対象です。
ただし、税率ごとに区分して表示する方法も認められるため、この方法が主流になる可能性もあります。これなら、軽減税率の「※」マーク表示は不要になります。
▲【PDF】消費税の軽減税率制度に関するQ&A(制度概要編)(国税庁)問13より引用
まとめ
新しい税制によって、レシートの表示が変化していることをお知らせしました。
軽減税率制度の導入は平成31年(2019年)10月からとされています。
報道によれば、新元号の制定も予定されているとのことです。将来の元号表記については、西暦の表記も付して行く必要があると感じています。