freeeで出力したxtxデータは、「確定申告書等作成コーナー」では読み込めない

国税庁の「確定申告書等作成コーナー」では、freeeで出力した個人の確定申告用データ（xtxデータ）は読み込めない点について触れます。

freeeでできるのは、申告書の作成まで

知名度の高いクラウド会計ソフトのfreeeは、個人事業主にも好評です。ただ、確定申告をするにあたって、ちょっと気になる点がありました。

それは、freeeのサイト上だけで確定申告が完結するわけではない、ということです。この点は、確定申告が初めての方が誤解しそうなので強調しておきます。

freeeで可能なのは、「確定申告書（のデータ）を作成する」までの部分です。

追記：
freeeは、平成28年分の確定申告から、freee内部においてe-Taxの送信機能を実装しました。このため、現在ではfreeeのサイト上だけで確定申告を完結することができます。

税務署に確定申告書を提出するためには、その後に

のいずれかが必要です。

freeeは、申告書を印刷し、提出するまでのチュートリアルを備えていますので、初めての人でも難しくなく、確定申告を実施できるでしょう。

freeeからは、電子申告（e-Tax）をするためのデータを出力することができます。問題は、どうやってそのデータを送信するかということです。

少々問題があるのは、freeeから出力したxtxデータが「確定申告書等作成コーナー」では読み込めないということです。

参考：freee – e-taxソフトを利用して提出する

下の画像は、freeeの確定申告書出力画面です。ここからxtxデータを出力できます。しかし、このデータの利用はe-taxソフトに限られており、「確定申告書等作成コーナー」では使用できません。

freeeのヘルプでは、この点が書かれていなかったので、お知らせします。

確定申告書等作成コーナーでは、実は「xtxデータ」の読み込みそのものは可能です。

しかし、読み込めるxtxデータは、「確定申告書等作成コーナー」から出力したxtxデータに限定され、freeeなどで作ったxtxデータは利用できません。

実際に、「確定申告書等作成コーナー」でfreeeのxtxデータを読み込んでみると、エラー表示が出ます。

なぜこの記事が「確定申告書等作成コーナー」にこだわるのかといえば、最も便利で利用しやすいからです。

ご存じのない方向けに、補足的な説明をします。国税庁は、一般の方が確定申告書を作成するために、次の無料ソフトを用意しています。

「確定申告書等作成コーナー」は、もっとも利用されているチュートリアル形式の申告書作成ソフトです。

インストール不要で利用できて、金額も自動計算です。電卓をたたいて計算する必要はなく、資料からの数字を入力するだけで確定申告書が完成します。

ただし、前述のとおり、freeeから出力したxtxデータを読み込むことができません。データの仕様が微妙に違うためでしょうか？

「e-Taxソフト」Windows版は、インストール型の税務ソフトです。

多くの税務書式を網羅していますが、親切さは皆無で、白紙の確定申告書に記入しているのとほとんど変わりません。

「e-Taxソフト」web版は、前述のe-Taxソフトをインストール不要にしたものです。しかし、できる機能が限られており、確定申告書の作成はできません。

しかし、freeeで作成したxtxデータを読み込んで送信することはできます。

もし意地でも電子申告したい場合は、e-Taxソフト（web版）で送信するのが最も簡単です。xtxデータをインポートして、送信すればOKです。

この方法で問題となるのは、freeeで作成した確定申告書は、細かい所得まで入力できないところです。freeeは会計ソフトであり、専門的な税務ソフトではありません。細かい機能まで期待するのも無理な話なので、仕方のない話でしょう。

多くの人が行っているのは、freeeの申告書をもとに「確定申告書等作成コーナー」に数字を書き写して申告書を作成することです。

これは、「確定申告書等作成コーナー」がもっとも優れたソフトであり、申告書を書き写すのもそれほど負担ではないことが理由に挙げられます。

freeeから出力したxtxデータは、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」では読み込めないことをお知らせしました。

ここまでfreeeに限定してxtxデータの取り扱いを述べてきましたが、freeeだけでなく、弥生会計などで出力したxtxファイルも同様のようです。