NTTの災害用伝言ダイヤル「171」が機能拡充し、携帯電話でも使えるようになりました。また、ネットの災害用伝言板「web171」と連携しました。
説明のポイント
- 災害用伝言ダイヤル「171」が携帯電話に対応
- ネットの災害用伝言板「web171」と171の相互利用も可能に
- 171での安否確認をルールとして事前に決めておこう
危険都市「東京」では、事前の災害対策が必須
東京が「危険都市」といわれており、企業は事前の防災対策が必須であることを、以前の記事で紹介しました。
記事のポイントですが、震災発生後に備蓄品は入手できませんので、最低3日間分の事前購入が必須ということを紹介しました。
また、従業員を早期に帰宅させると二次災害に巻き込まれる恐れがあるため、職場待機が原則です。外出している社員の安否確認も検討が必要でしょう。
災害用伝言ダイヤル「171」
いざ震災が起こったときに、安否確認はどうすればよいでしょうか?
「災害用伝言ダイヤル」という、NTT東日本・西日本の安否確認システムがあります。従来よりよく使われているサービスで、番号「171」をかけると利用できます。
この「171」では、(災害にあった)自分のメッセージを録音できます。安否確認したい家族などが、その録音したメッセージを聞くことができます。
機能拡充で携帯電話に対応、ネットとも連携
この災害用伝言ダイヤル「171」の機能が拡充され、2016年3月から、携帯電話でも利用できるようになりました。
参考:「災害用伝言ダイヤル(171)」の機能拡充について(NTT東日本、2016年3月)
171は安否確認のスタンダードに!
この機能改善により、固定電話と境内電話の共通の環境が整いました。このことは「何かあったら171を利用する」という、安否確認の基本手段になったことを意味します。
携帯電話各社も、それぞれに安否確認用のシステムを用意していますが、誰がどこに安否確認を登録しているのかはわかりません。
それに比べて、171であれば、固定電話でも携帯電話でも使えます。この方法がスタンダードといえるのではないでしょうか?
ネットからも登録・再生できる!
機能改善により、電話とインターネットの統合も実現しています。
電話の171が、ネットの災害用伝言板「web171」と連携したことで、次の機能が利用できます。
- 電話(171)で音声を録音する → ネット(web171)で音声再生できる
- ネット(web171)でテキスト入力する →電話(171)で音声再生できる
ケータイの住所録に171は必須
災害が発生した場合には、従業員の安否確認が必要です。これは管理者としての義務です。
まずは、震災発生時における安否の確認方法を決めましょう。携帯の住所録に「171」を登録しておくことを一緒に確認しておけば安心です。
ただし、3.11の経験では、震災直後に電話が使えないことも想定されます。携帯電話がつながらない場合には、固定電話やネットを使用して安否確認を行います。
実際に「web171」を試してみる
まずは、web171にアクセスします。
ここでは、体験版を試した画面を載せておきます。
web171にアクセスした画面すると、次のような画面が表示されます。ここで電話番号を入力すると、メッセージの登録や確認ができます。
画面下に「ダウンロード」というボタンを推すと、電話(171)で録音したメッセージを再生できます。返信する場合、「伝言」としてメッセージを書き込みます。
まとめ
震災対策に終わりはありません。従業員、取引先、在庫、財務などの多角的な視点から、災害対策を練っておきましょう。
「171」や「web171」は日本全国で使えるシステムです。企業や家庭での利用方法を相談することをおすすめします。