楽天銀行の振込サービス「メルマネ」を紹介します。口座番号を聞かなくても送金できるシステムで、個人との付き合いの多い企業において活用できるサービスです。
説明のポイント
- 「メルマネ」は、メールアドレスと口座名義(カナ)だけで送金できるサービス
- 銀行口座の確認は不要
メルマネのしくみ
楽天銀行のメルマネ(かんたん振込)は、送金先のメールアドレスと名前が分かれば送金できるしくみです。つまり、送金先の銀行口座を確認する必要はありません。
このようなイメージです。
- 送金人は、楽天銀行を利用する
- 受取人は、メールアドレスとカナの名前を伝える。メール受信後、どんな銀行でも受け取り可能
楽天銀行はネット銀行であるため、送金手数料も安く設定されています。
- 一般の個人:165円(税込) ※受取人のメルアドが楽天銀行に登録されている場合、無料。
- 法人・個人事業主:216円(税込) ※受取人のメルアドが楽天銀行に登録されている場合、108円(税込)。
メルマネはどうして知名度が低いのか?
メルマネのサービス自体は、ネット銀行が開業した初期(2001年頃)から存在するサービスです。しかし、このメルマネを始めたイーバンク銀行(楽天銀行の旧名)は、ネット銀行間のサービス競争に苦しみ、その後楽天に買収されました。
メルマネはしくみとして便利ですが、人気を得られなかったネット銀行で始まったのが、知名度が低い理由のひとつといってよさそうです。また、送金の手続きでは、銀行口座を先に尋ねることが定着していることもあるでしょう。
現在は「LINE Pay」などの個人間送金が再注目されており、メルマネもまた注目を集めるかもしれません。
参考:【使い方】LINEの送金・決済サービス「LINE Pay」をフル活用。チャージや支払い・割り勘依頼する方法(LINE公式ブログ、2014年12月16日)
こんなところで使われている
メルマネが企業で利用されている実例を紹介します。「NAVERまとめ」で有名なNAVERは、ユーザーへの報酬の支払いにメルマネを利用しています。
参考:まとめインセンティブの受け取り方(NAVER)
NAVERでも利用されている送金システムは、法人が利用できる「メルマネ・マスペイメント」というサービスです。初期費用として10万円(税抜)を払えば、その後の維持費は不要です。
メルマネ最大の利点は、振込のための情報が少なくて済むことです。集める情報は、「メールアドレス、口座名義(カナ)」だけで済みます。
多くの個人顧客と付き合いのある企業で、銀行口座の収集が手間になっている場合は、検討する価値のあるサービスといえます。
参考:法人向けメルマネ・マスペイメント/個人事業主向けメルマネ・マスペイメント(楽天銀行)
活用を考える
このサービスのメリットは、「銀行口座の番号を聞かなくてよい」というところです。しかし、受取人の側では、受け取るための手続きが必要になります。このため、従業員への給与支払のような反復性のある手続きでは、むしろ不便さが増します。
また、銀行口座の番号を聞いて振り込むことは、ビジネス上の慣習になっています。メールアドレス宛てに送金手続きが送られてくることについて、先方にあらかじめ理解を得る必要があるというのも面倒なところです。
活用方法は?
これらを踏まえると、このような活用方法が考えられます。
例えば、単発のアルバイトや、単発の仕事を頼んだ個人事業主に対しての支払いです。実際に会うことなく、ネット上でのやりとりだけで完結する取引では、業務の手間を削減できます。
また、これまでやむを得ず現金払いだったものを、メルマネに変更できないか検討してみるのもよいでしょう。
まとめ
メールアドレスと名義(カナ)だけで送金できる、楽天銀行のメルマネを紹介しました。
今話題のフィンテックの先駆けともいえるようなサービスです。銀行口座の番号の収集と振込に面倒を感じている場合には、活用できるサービスといえるでしょう。
サイト:かんたん振込(メルマネ)(楽天銀行)