東京都、固定資産税と個人事業税の口座振替でネット申請に対応

東京都主税局は、2019年4月から納税の口座振替について、ネット経由での申込みに対応すると発表しました。対応税目は、「固定資産税(償却資産含む)・都市計画税」と「個人事業税」です。

説明のポイント

  • 東京都の「固定資産税(償却資産含む)・都市計画税」と「個人事業税」で、口座振替をネットから申請できるようになる
  • ハンコが不要になり、申請期間も20日程度に短縮される
  • 2019年4月から
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納税の口座振替依頼は書面提出が当然

いまや、光熱費やクレジットカードなどの支払手続きで口座振替を利用したい場合、ネット経由での手続きもめずらしいものではなくなっています。(参考三菱UFJ銀行のネット口座振替申込受付サービスリスト

これに比べ、納税ではそのような印象はイマイチとぼしいです。

口座振替のためにハンコを押して郵送するということは、いまも当然のように行われています。(下の画像は、個人向け所得税・消費税の口座振替依頼書)

コンビニ払いや、クレジットカード払いができるといった納税手段も増えていますが、やはり金融機関の口座から自動で引き落としてほしいというニーズも、根強いものがあります。

東京都、ネット経由の口座振替依頼に対応

そんななか、東京都は2019年4月から、「固定資産税(償却資産含む)・都市計画税」と「個人事業税」について「Web口座振替申込受付サービス」を開始すると発表しました。

参考「Web口座振替申込受付サービス」を開始します(東京都、2019年3月)

内容としては、パソコンやスマホから、口座振替の申請を受け付けるというものです。

手続きも、書面の印刷・押印・郵送はすべて不要となり、手続きの期間も20日程度に短縮されるとのこと。まさにメリットづくめでしょう。

対応する金融機関は60行とされており、東京・関東地方で利用される金融機関はほとんどカバーされています。

 

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注意点ですが、口座振替に対応しているのは、固定資産税・都市計画税と、個人事業税だけです。これ以外の税目には非対応です。

これは、ネット申請と書面申請にかかわりなく、もともと口座振替に対応している税目が上記に限られているためです。

国税庁も後追いするか?

ニュースをお伝えするだけならば、ここで記事を終えてもいいのですが、せっかくなので国税との対比も行ってみましょう。

現在のところ国税庁では、口座振替に関する手続き(個人限定)や、ダイレクト納付(電子納税による口座振替の一種)の申請は、書面申請に限定しています。

つねづね、申告はネットで送信(電子申告)してくれといいながら、納税手段の手続きで書面しかできないものがあるのは不思議な話でしょう。

個人の振替納税の場合、引っ越しして所轄の税務署が変わると、改めて振替納税の手続きが必要となるため面倒さを感じます。(個人と口座振替が直接ひも付いていない)

また、せっかく申請したものの、押印ミスや書面に不備があるなどで突っ返されるなど、手続きにおける微妙なストレスも生じています。

これがネット申請であれば「即時に金融機関の承諾可否を照会可能」とされており、そのようなストレスは減少します。

東京都が先行した事例はほかにもある

振り返るに、東京都が納付手段の改善で先行した事例として、クレジットカード納付があげられます。

東京都は、2011年5月から自動車税でクレジットカード納付を導入したのち、2015年4月に全税目に拡大したとされています。(参考payment navi「クレジットカード納付の対象税目をほぼ全税目に拡大(東京都)」、2016年)

その後、国税庁がクレジットカード納付に対応したのは、2017年1月からでした。

平成29年1月から可能になる、国税のクレジットカード納付について紹介します。 ...

いまのところ財務省・国税庁の資料を見る限りでは、口座振替をネット経由でできるシステムを導入するという話は見当たりません。

税理士会から国税当局への要望においても、口座振替手続きのネット対応を求める声が常々ありますが、その返答はかんばしくありません。

しかし、上記のようにクレジットカード納付で東京都が先行した事例もありますので、国税でもこれを機に、口座振替のネット申請を再検討することが望ましいでしょう。

まとめ

東京都主税局が、2019年4月から納税の口座振替について、ネット経由での申込みに対応するというニュースをお伝えしました。

参考「Web口座振替申込受付サービス」を開始します(東京都、2019年3月)

対応税目は、「固定資産税(償却資産含む)・都市計画税」と「個人事業税」ですので、不動産オーナーや個人事業主が納税することになった場合は、口座振替の手続きも簡便になります。

国税がこの動きを意識するかはわかりませんが、気になるニュースとしてお伝えしました。