温泉好きにはたまらない「硫黄泉」ですが、デジタル機器を愛好するノマドワーカーには厳しい環境らしいので、ミニ知識として書いておきます。
説明のポイント
- 硫黄泉の濃い地域では、1年~1年半でテレビなどのデジタル製品が使えなくなることもあるらしい
硫黄泉とは?
硫黄泉は、日本では比較的多い泉質で、タマゴの腐敗臭に似た特有の臭いを持つ温泉です。(引用:一般社団法人日本温泉協会)
日本各地に硫黄泉はありますが、関東で有名な硫黄泉といえば、草津、万座などが代表でしょう。
美肌効果があるとされており、とくにアトピーなどの皮膚炎に悩む人は、この硫黄泉を勧められることが多いはずです。
そんな温泉好きにはたまらない硫黄泉ですが、デジタル機器を愛好するノマドワーカーには厳しい環境であることをご紹介しておきます。
テレビが1年で壊れることがある……らしい
筆者が”激リピ”している栃木県・奥日光の「日光湯元温泉」では、とあるホテルのチラシに、次の紹介文があります。
空気中に含まれる硫黄成分も濃く……エアコン等の家電製品やデジタル製品(体重計など)、部屋のテレビも1年~1年半で急に使えなくなることがあります。
1年半で、デジタル製品が使えなくなることもあるとは、ノマドワーカーにとっては穏やかな話ではありません。
硫黄泉から湧き出す硫化水素が、デジタル製品に影響を及ぼすのでしょう。
数日の滞在では、気にするレベルではないでしょうが、それでもノートパソコンなどを持って行くにはなんだかドキドキしてしまいます。
日光湯元温泉は、標高1,500mぐらいの場所で、冬は大雪が降る地域です。
当然、ホテルの部屋も気密性は高いですが、それでも街中で立ちこめる硫化水素の影響が、ホテル内のデジタル製品にも影響を及ぼすのでしょう。マジ半端ないとしかいいようがありません。
あまりにも怖い話なので、この話の真偽を地元の羊羹屋さんで聞いてみたところ、「間違いない」との回答を得られました(汗)
怖すぎる話と同時に、これは本物ですわ……と実感するばかりです。
日光湯元温泉とは?
日光湯元温泉は、西暦788年に開湯という、栃木県の歴史ある温泉地です。
日光は有名な観光地なので、知らない人はいないでしょう。
紅葉の名所である「日光いろは坂」を登り、中禅寺湖や戦場ヶ原を過ぎた、さらにその奥に、日光湯元温泉は所在しています。
東京から日光へのアクセスは、車であれば、東北自動車道で宇都宮から日光宇都宮道路を抜けると、いろは坂の手前まで来られます。
電車は、JRの場合、新幹線で宇都宮から日光線に乗り換えます。新宿からは、東武鉄道直通の「特急スペーシア」が毎日出ていますので、鬼怒川や日光にアクセスできます。鬼怒川温泉行きの特急スペーシアの場合、下今市駅で東武日光行きの普通電車に乗り換えます。日光駅前からは、湯元温泉行きのバスが出ています。
筆者がこの日光湯元温泉を”激リピ”している理由は、泉質がよいことと、温泉街にケバケバしさが一切ないことです。
温泉街は、25件ほどあるホテル・旅館のほかには、レストランが数軒と、羊羹屋さんが1件ぐらいしかありません。(コンビニは1軒もなし)
ホテルはたくさんあるので「秘境」ではありませんが、適度に奥まった場所にあるのが、心地いい感じです。
山間部に位置する温泉地は、その多くが、谷あい・渓流沿いに所在するため、眺望はあまり期待できないことも多いのですが、日光湯元温泉は、目の前に湖が広がっており、眺望もよいです。
下の画像は、湯元温泉から見た男体山(なんたいさん)。男体山は日本百名山のひとつです。画像は冬のものですが、春・夏・秋それぞれに良さがあります。
落ち着いた環境なので、筆者のようなのんびり屋さんにはたまりません。
つまり、観光名所の豊富な日光に位置し、ハイキングや登山の拠点になり、温泉の泉質も素晴らしいという、走攻守そろった温泉地といえます。
湯元温泉の手前にある中禅寺湖の周辺は、有名なホテルも多いので、そちらが好きという人も多いでしょう。眺望もよく、湯元温泉からわざわざ温泉を引いている高級ホテルもあります。
日光湯元温泉は、日本で4番目に「濃い」硫黄泉とされているそうです。
バスや車から降りるとわかりますが、温泉街の全域で、硫黄臭が立ちこめています。
源泉のそばにある井戸ですが、「顔を近づけないでください」などと書いてあり、硫化水素中毒をなめてはいけないことを感じます。
まとめ
濃い硫黄泉は、デジタル製品に影響を及ぼすので、ノマドワーカーには要注意という記事でした。
デジタル製品の話をしていたのに、なんだか筆者のおすすめ温泉の紹介みたいになってしまいました。
こんな時節柄、やはり観光業は厳しいようで、来客も明らかに減少しているようです。そんなささやかな支援の意味で、今回この記事を書いたしだいです。