freeeの提供する「開業freee」の使い勝手がよかったので、紹介します。
説明のポイント
- 「開業freee」は、自分で開業届などを作成できる無料サービス
- 所要時間は5~10分程度
- freeeのアカウント登録が必要
個人事業のスタート時は、開業届などの出し忘れも多い
新しく個人事業を始められた方の話を伺うと、開業届など各種届出は提出していない、という話もよく聞きます。
大きな声ではいえませんが、開業届の提出が遅れても大きな影響は生じません。影響があるのは、「青色申告の承認申請書」です。この書類は、開業後2ヶ月以内に税務署に出すルールになっています。提出が遅れると、開業1年目の申告は白色申告になってしまい、青色申告の特典は使えません。
このように個人事業主のなかには、開業1年目は白色申告となり、2年目から青色申告になる人も一定数います。
「開業freee」で、税務署への届出書を自分で作成できる
クラウド会計ソフトfreeeが2016年10月から提供する「開業freee」を利用すれば、個人事業主は自分で、青色申告の承認申請書などを作成できます。1年目からの青色申告の適用も、これを使えばバッチリです。
「開業freee」の利用は無料ですが、freeeのアカウント登録が必要です。
開業freeeの利用の流れ
まずはfreeeのトップページにアクセスします。
▲トップページから「開業freee」を選択します。
▲「無料で試してみる」を選択します。
▲freeeのアカウントをもっていない場合は、初回登録を行います。
▲「準備」→「作成」の順番に、質問に沿って答えを記入します。難しいことは聞かれませんので、サクサク記入できます。所要時間は5~10分程度です。
▲答えの候補をあらかじめ用意している記入欄もあり、入力しやすいです。
▲特に目を引くのは、税と社会保険料の負担の予測ができるところでしょう。この計算は、「売上の3割を経費とした場合の見込み額」とされており、かなり大ざっぱな数字です。青色申告と白色申告の選択によって、納税額に違いがあることがわかります。
▲記入が終わると、作成した書類の提出先が表示されます。この「開業freee」で作成できる書類は、税務署に提出するものに限定されています。
▲「書類を確認する」というボタンから、印刷して提出する書類のPDFが出力できます。
▲マイナンバーの記入欄は、手書きで記入する必要があります。freee側でマイナンバーの取扱い責任を負わないため、このようなしくみになっていると推察されます。
まとめ
freeeが提供する「開業freee」を紹介しました。
freeeが「開業freee」を無料で提供しているのは、個人事業主にアカウントを作ってもらいたいという意向があるでしょう。しかし、「開業freee」は無料であっても、よくできたサービスです。開業1年目の個人事業主が初めに利用するシステムとして、おすすめできます。
現時点で気になったのは、
- 自宅以外の場所で事業所・店舗を開業する設定にすると、納税地に自宅を選択できない
というところでしょうか。このような細かい問題点は、そのうち解決されるでしょう。