情報管理の意識は高まっても、セキュリティワイヤーはまだまだ普及していないようです。パソコンの盗難防止対策に、いますぐセキュリティワイヤーの装着をおすすめします。
説明のポイント
- 個人情報やマイナンバーを扱うPCなら、セキュリティワイヤーの装着は必須
- 盗難防止や、社員のセキュリティ意識の向上に役立つ
セキュリティワイヤーを装着していますか?
セキュリティワイヤーとは、パソコンを物理的にロックして簡単に持ち出せないように保護するものです。下記の写真のように、ノートパソコンにワイヤーをつなげます。取り外すには、付属の鍵を使います。
社内規程が整備されている大企業では、社員に対してセキュリティワイヤーの使用を義務にしているところも多いようです。これに比べて、中小企業における利用率はまだまだ低い印象があります。
下記のグラフのとおり、セキュリティトラブルに占める盗難や紛失の発生率は、割合的に小さいということも影響しているでしょう。
▲『中小企業白書2016』第2部第4章より引用
セキュリティワイヤーの導入で何が変わるか?
セキュリティワイヤーの使用で得られるメリットは次のとおりです。
- 盗難防止
- 社員のセキュリティ意識の向上
盗難防止も重要ですが、社員のセキュリティ意識の向上も見逃せない効果があります。口だけでなく、実践することが意識の高まりをもたらすからです。
世間では、セキュリティワイヤーはペンチで切れるから意味がない、という意見もあります。本気の窃盗犯が来たらお手上げという意味では、確かにそのとおりなのでしょう。しかし、だから何もしなくていいというのは、私は違うと思います。
マイナンバー制度の開始、個人情報保護法の施行も迫る
企業経営における情報管理の重要性はますます高まっています。情報流出がニュースになることもめずらしくない時代です。マイナンバー制度の開始で情報管理の必要性が高まったことに加えて、改正された個人情報保護法も、近いうちの施行が予定されています。
盗難を防ぐための物理的なセキュリティ対策では、セキュリティワイヤーが重要です。
参考:改正された個人情報保護法の施行に備える 対象は中小企業にも広がります(当サイト、2016年5月10日)
セキュリティワイヤーってどんな感じ?
私のノートパソコンに使用しているセキュリティワイヤーは、エレコム製で、型番はESL-7Uです。お値段もネット通販では2,400円程度で販売されており、高価なものではありません。
ESL-7Uは、シリンダ錠(パソコンにくっついている金属の部分)が首振りで90度動きます。ノートパソコンを動かしても、90度の首振りでワイヤーに引っかかりを感じません。ちなみに、最上位モデル(ESL-7T)は、360度の首振りが可能ですが、そこまでの高機能は不要と判断しました。エレコム製品は、ホームページの説明が丁寧で、商品のラインナップも豊富です。
参考: 製品情報 > パソコン関連 > アクセサリ > セキュリティ用品 > セキュリティワイヤー(エレコム)
▲ワイヤーの長さは1.9メートルあります。
▲シリンダーの鍵を差し込む側
▲シリンダーのロック刃
▲ノートパソコンの横側にある小さなくぼみにシリンダー刃を挿入します。最近のノートパソコンであれば、どの会社のワイヤーを買っても使用できます。
▲シリンダー刃を挿入し、鍵をかけました。
まとめ
情報管理では、物理的にセキュリティを高める対策も必要です。情報流出をすれば信頼の失墜はまぬがれませんし、セキュリティワイヤーにかかる費用の何倍も大きい損害を受けます。
セキュリティワイヤーを使用することで、社員の側にも情報の取り扱いへの意識が高まります。セキュリティワイヤーを使っている企業は意外と少ないので、注意喚起として書きました。
とくにマイナンバーや個人情報を保存しているパソコンは、セキュリティワイヤーの設置は必須でしょう。