「Twitter(ツイッター)」で帳簿をつけられると聞けば、ちょっと興味深い話でしょう。
「やよいの青色申告オンライン」「やよいの白色申告オンライン」で利用できる、めずらしい機能です。しくみとして面白いので紹介します。
説明のポイント
- やよいのツイッター専用アカウント宛にツイートすると、帳簿データが作成される
- この機能を利用している人は、ほとんどいない
弥生のつくったクラウド会計ソフト
高いシェアを誇る大手会計ソフトメーカーの「弥生」。
その弥生が、個人向けに提供しているクラウド会計ソフトといえば、「やよいの青色申告オンライン」「やよいの白色申告オンライン」(以下、やよいオンライン)です。
とくに「やよいの白色申告オンライン」は、2016年末から利用料を「永年無料」としており、通帳の自動連携機能までも無料で使えます。
また、ある調査結果では、弥生の提供する個人向けクラウド会計ソフトは「シェアNo.1」とされています。
参考:クラウド会計ソフトの利用状況調査(2017年3月末)(MM総研)
このやよいオンラインには、めずらしい帳簿付けの機能があります。それは、ツイッターで帳簿をつけられるというものです。
ツイッターで帳簿付けができる?
この「ツイッターによる帳簿付け」機能は、やよいオンラインの口座連携機能である「スマート取引」の連携機能で利用できます。
SNSの連携設定に、Twitterの表示があります。
やよいオンラインが用意している専用アカウント(@yayoismart)に対して、ツイートやDMを送ると、その内容が記帳用のデータとして取り込まれます。
どのぐらい活用されているのか?
この機能は、やよいオンラインが提供され始めた2014年当時から存在するサービスです。しかし、あまり活用されている形跡が見られません。
ツイッターのフォロー数を見ると、サービス提供から3年経過した2017年現在でも、利用登録数は84です。
悲しい話ですが、ほとんど利用されていない機能といえます。
ツイッターの記帳は、使いづらいという結果
「ツイッターで記帳できるぞ!」という話は、話題性バツグンですが、残念なことに使い勝手の悪さもバツグンです。
致命的なのはデータ反映の遅さです。ツイートを送ると、その内容が反映されるまで約15分かかります。
また、指定の形式に沿ってツイートする必要がある、というのも不便です。ツイートする書式は、
「@yayoismart コーヒー 150」
というような書式に限定されています。自由さを期待していると、かなり肩透かしを喰らいます。また、複式簿記の形に対応できませんので、基本的に支払った口座は「現金」扱いです。
さらに、自分がいつも使っているアカウントでツイートすると、プライベートが丸見えになる不安もあり、セキュリティ的に微妙です。DMで送信するほうがよいでしょう。
これらの使い勝手の悪さを考えれば、ツイッターでの帳簿付けが利用されていないのも、当然といえます。
アイデアは面白かった
ツイッターというSNSを利用しても、結局は、「帳簿の書式」に落とし込む必要があります。こうした枠を打破できない限りは、SNSであろうが、アプリであろうが、既存の入力方法に違いはありません。
あえてフォローをすれば、「さあ、帳簿付けだ!」という感覚が少ないので、アイデア的には面白いと感じました。帳簿付けが嫌いな人への入り口にもなりそうですが。もっとファジーに帳簿をつけられる方法はないのか、という点では刺激を受けますね。
まとめ
やよいの青色申告・白色申告に連携している、Twitter(ツイッター)での帳簿付けについて説明しました。
やよいのクラウド会計では、2016年から記帳用アプリが提供されています。一般的な入力には、アプリを使うほうが無難でしょう。
ツイッターによる帳簿付けの詳しい設定方法は、弥生のオンラインサポート情報をご覧ください。
参考:Twitter連携の利用方法(やよいの青色申告オンラインサポート情報)