台湾好き税理士がお伝えする 初・台湾旅行のためのアドバイス集

「台湾は楽しいですよ」といい続けていたら、アドバイスを求められることがありました。せっかくなので、台湾訪問のためのアドバイス集をまとめておくことにしました。

このアドバイス集は、関東地方から台湾にアクセスする方を想定しています。

基本的な知識は、「るるぶ」などの観光ガイドブックを見ていただけばよいでしょう。ここでは、観光ガイドブックでカバーしきれない、周辺知識をおぎなうことにします。

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観光ツアー? フリープラン?

はじめての台湾は、観光ツアーでいくか、それともフリープラン(自分で旅を組み立てる自由行動)のどちらにするか、まず悩むことでしょう。

フリープランは、自由度が高くて好きな観光地・食事にいけますが、そのかわり、あらゆる面をすべてを自分でこなす必要があります。

特定の目的がない限りは、1回目の台湾であれば、観光目的がほとんどでしょうから、ツアーで周るほうが気楽でしょう。

日本で販売されているパッケージツアーの種類を見ると、台北近郊を周遊するコースと、台湾を1周するコースの2種類があります。

なお、安いツアーほどお土産屋さんへの立ち寄りが多く、ホテルや食事のグレードも低い傾向があります。

フリープランの場合は、航空券とホテルがセットになったものが販売されています。内容によっては、空港からの送迎も含まれている場合があります。

フリープランを利用しつつ、現地出発の観光を組み込む方法もあります。団体行動が嫌ならば、専任の観光ガイドとドライバーをお願いすることもできます。

(自分で手配する場合)航空券はどうする?

旅行代理店でツアーパッケージを買わない場合は、自分で航空券とホテルを手配します。

航空券は、航空会社の直販で買うほうがわかりやすいでしょう。日本の航空会社(JAL、ANA)の台湾行きチケットはなぜか高めなので、台湾系の航空会社(チャイナエアライン、エバー航空)がおすすめです。

ちなみに私はいつもエバー航空を使っています。エバー航空のチケットは、ANAのマイレージに加算できます。

なお、チケットが安いLCC(ピーチ、バニラエア、ジェットスター、タイガーエアなど)もありますが、海外に慣れていない人はおすすめしません。くわしくは述べませんが、値段なりの理由があります。

(自分で手配する場合)ホテルはどうする?

台北のホテル代は高いです。日本の都心部よりも高いのでは?と思うところも多いです。

格安ホテルは、日本のレベルで想像しているよりも「古めかしい」ことが多いので、おすすめしません。

予算的におさえつつ、日本と同じ感覚で泊まりたいなら、日系のビジネスホテル「ホテルサンルート台北」も一案です。1泊9,000円程度で、価格の割に部屋も狭いのですが、立地がよく、スタッフも安心の日本語対応です。

海外では変に格好をつけたがるひともいますが、不慣れな旅先では安全性が高く、ストレスが少ないことも重要です。日系のビジネスホテルがあるなら、ありがたく利用してもいいでしょう。

台北のホテルは、日本人の観光・ビジネス利用が多いので、多くのホテルで日本語対応が期待できます。日本語に対応していない場合は、かんたんな英語で大丈夫です。

桃園?松山? 台北の空港は2つある

台北の空港は、2種類あります。普通使われるのは、「成田」的なポジションである「桃園(とうえん)国際空港」です。

空港のある桃園市は、台北市から少し離れていますので、空港から台北市内に移動するためには時間がかかります。

ただし、2017年に桃園空港から台北駅に直通する電車ができたので、バス移動の渋滞を気にする必要がなくなりました。桃園空港駅から台北駅までは、直通電車で35分程度とのことです(参考)。

一方で、羽田空港から台北行きの便は、台北市のど真ん中にある「松山(まつやま)空港」に着陸するものがほとんどです。

「松山空港」は、台北の市街地にあるので、アクセスがいいのですが、航空券の値段は「成田→桃園」に比べて高めの印象です。あと、松山空港の中身はスカスカで、空港内での買い物はあまり期待できません。(私の2011年の経験なので、いまは改善しているかも?)

自宅から空港に荷物を持っていくか?

自宅から出国する空港までの慣れない気苦労を考えると、旅行用のスーツケースは、成田空港・羽田空港に宅配で送ることをおすすめします。

宅配料金は往復で4,500円程度しますが、その料金に見合うだけの快適さを得られます。

電車移動の場合は、スーツケースを転がして移動していると、ストレスがかかって大変です。利用しやすい宅配の定番はJAL ABCの空港宅配でしょう。

現地のSIMはどうする?

台湾のモバイル通信は充実しています。ツーリスト用のSIMが台湾内の空港で販売されています。シムフリーのスマホの場合は、現地でSIMを入手しましょう。

一例として「台湾のドコモ」である中華電信を紹介すると、中華電信のツーリストSIMは5日間利用、通信量無制限で、300台湾ドル(1,080円程度)です。

空港のカウンターでパスポートを提示すれば、すぐにSIMを購入できます。スタッフがSIMの交換までしてくれることも多いようです。

なお、スマホ内部に日本の通信業者のプロファイルが残っていると、台湾のSIMがきちんと動作しない場合があります(iPhoneの場合)。SIMを交換する前に、APN設定のプロファイルを削除したほうがいいでしょう。

いったん削除すると、あとでプロファイルを再設定するのが面倒に感じるかもしれませんが、やむをえません。あとで日本に戻ったら、空港のフリーWi-Fiでプロファイルを再インストールしましょう。

SIMスロットを開けるための交換用の安全ピンも持参したほうがいいでしょう。台湾ではスタッフがSIMを交換してくれることが多いようですが、日本に戻った時に安全ピンがないと困ります。

現地通貨(台湾ドル)はどう入手する?

現地通貨である「台湾ドル」(現地表記は「元」)は、どう入手したらいいでしょうか。

出発前に日本の空港で台湾ドルに交換すると、とても割高ですのでやめたほうがいいでしょう。台湾に到着したあとで、空港内部の銀行で台湾ドルに交換しましょう。

私のおすすめは、クレジットカードの海外キャッシングです。

ATMは、台湾の市街地ならそこらじゅうにあるので、現金の引き出しに困ることもありません。ATMは英語または中国語なので、クレジットカード会社のWEBサイトにあるATMの引き出しの手順を見ておくとよいでしょう。(例:JCB

海外キャッシングをいままで使ったことがない場合は、万が一に備えて利用枠を設定しておくことをおすすめします。

電子マネーは必須

台湾で使われている電子マネーのうち、最大シェアのものが「悠遊カード」です。(中国語で「ヨウヨウカー」)

電子マネーがあれば、日本のSUICAと同じように、地下鉄、バス、コンビニなどで使えます。小銭を気にする必要がないので、フリープランなど自分での移動が多い場合は、入手したほうがいいでしょう。

悠遊カードは、空港や地下鉄のインフォメーションで購入できます。チャージはコンビニや、地下鉄の券売機で可能です。

クレジットカードは使えない

台湾でのクレジットカードの利用ですが、観光客相手のお店を除いて、ほとんど使えないと考えたほうがいいでしょう。これは日本と同じ感覚です。

基本的に海外では、信頼できる店でのみ、クレジットカードを使ったほうがいいでしょう。

これは、不正利用を防ぐ観点からです。台湾では不正利用の恐れは限りなく低いですが、念のためです。対策としては、プリペイドチャージのクレジットカードを使うという手もあります。

海外旅行保険は絶対に加入する

海外旅行保険は、必ず加入しましょう。重要なのは「治療・入院」「損害賠償」の保障です。これは、海外における疾病・ケガによる出費、万が一の事故の度合いがわからないため、そのリスクを最小限にするためです。

逆に、不要なのは死亡保障です。もし自分が死んだとして、家族が路頭に迷う可能性があるなら、保障をつけてもいいかもしれません。

保険の内容を自由に設計できる、JTB系ネット専用の海外旅行保険「tabiho」がおすすめです。

クレジットカードの保障は、一般的に治療の面が手薄になっていますので、要注意です。

服装はどうする?

服装は、ガイドブックに記載されている気温を参考にしましょう。基本的に南国の気候ですが、冬場は寒いですね。

寒がりの人は、一枚上に羽織るものをもっていたほうがいいです。レストランや施設では、エアコンがキツイことも多いです。動きやすく、重ね着できて、軽い行動着を選択しましょう。

あと、南国の暑い時期の行動では、汗の乾きやすい化学繊維の下着がだんぜんおすすめです。

お手軽なものでユニクロのエアリズム、あとは東急ハンズの「旅着」モンベルのジオラインがいいでしょう。

化学繊維の下着は、もともと「山歩きのノウハウ」ですが、南国の海外旅行でも同じことです。綿の下着だと、汗だくになってもなかなか乾かない上に、着替えるのも大変で風邪を引きやすくなります。

化学繊維は軽いですし、現地で洗濯してもすぐ乾くので、旅行に最適です。

食事はどうする?

気ままな食事は、やはりコンビニでしょうか。現地のレストランもいいですが、ストレスなく食事をするなら、コンビニも重要な選択肢です。

ちなみに台湾のコンビニの充実ぶりは、日本以上かもしれません。「ファミマ」「セブンイレブン」もあちこちにあり、おにぎりも販売されています。

コンビニで購入している時に、店員から「ウニャウニャ」と聞かれることが多いはずです。それは「レシートは必要ですか?」と聞かれていることがほとんどです。あせる必要はありません。

なお、ビニール袋は有料ですので、必要だと申し出ない限りはもらえません。エコバックを持っていきましょう。

現地のレストランも、台北市内だと、日本語メニューの用意されているところも多いです。

少人数の場合、レストランでは、いきなり品目を頼みすぎないほうがいいです。「小吃」と書かれていない場合、基本的に皿をシェアすることを前提としているので、すぐに満腹になる可能性があります。

もし食べきれない場合は、「打包」(ダーバオ)を書いた紙を見せましょう。日本とは異なり、高級レストランでもお持ち帰りできます。

もし雰囲気に慣れてきたら、現地の食事に挑戦するのもいいでしょう。

下の画像は、定番の朝ごはんである、具入りの豆乳スープ(鹹豆漿=シェンドウジャン)と、肉まん(湯包=タンバオ)。あわせて38元(140円)でした。高雄の「興隆居」という人気店です。

「日本語通じる」説は本当?

ごくまれに日本で見かける「台湾は日本語通じる」説は、誤りです。日本語が通じるのは、日本人の利用が多いホテルと、観光地の話だけ、と考えたほうがいいでしょう。

なお、中国語は漢字なので、日本人のわれわれもなんとなく意味が想像できますが、発音は別モノです。

戦前の日本統治時代に日本語教育を受けたご年配の世代は、まだ健在です。総統府の観光で日本語ガイドを申し込むと、ご年配の人が無料で日本語ガイドをしてくれました。

中国語を話せないけど大丈夫?

中国語を知らなくても、台湾の旅行は可能です。漢字が読める日本人は、やはり観光しやすいと感じます。

台湾人の若い人は、英語を話してくれる人もいますが、あまり期待しないほうがいいです。

旅行のために最低限、次の5つの言葉を暗記したほうがいいでしょう。

  • こんにちは(ニーハオ)
  • ありがとう(シェシェ)
  • これがほしいです(ウォーヤオ チェーガ)
  • (地図を見せながら)ここへいきたいです(ウォーシャンチー チャーリ)
  • お会計をお願いします(マイタン)
日本人は、台湾人からは中国語で話しかけられるのは当たり前と思ったほうがいいです。同じ東アジア系だから区別がつかないのは当然ですね。こちらが中国語に反応できないと、「この人もしかして、日本人かな?」と思ってもらえることが多いです。

「親日」を過度に期待しない

最後に、ちょっと辛口の意見も載せておきます。

「台湾は親日的」という認識が、メディアを通じて広まっているようです。

国際交流が続くのはいいことですし、台湾人の多くが外国人に親切なのは、私も実感しました。台湾人が日本に対して、とくに好意・興味を持っていることも事実です。

でも、別に日本人相手じゃなくても、外国人相手なら誰でも親切にするのが当然ですよね。私たち日本人も、せっかく日本を訪れてくれた外国人に対して、親切にしたいと思うのとまったく同じことです。

つまり、一方的な期待としての「親日」という先入観は、持たないほうがいいでしょう。

おとなりの台湾であっても、外国は外国です。「台湾は親日」と勝手に線引きして相手に甘える期待をいだくのは、いましめたいものです。

まとめ

台湾好きの税理士が、台湾旅行を重ねる上で得たノウハウを集約してみました。

基本的なことは「るるぶ」のようなガイドブックに書いてありますので、ここでは補足的な内容をまとめてみました。

私がトラブルをかかえて体得したようなノウハウも織り込んでみました。

お読みいただいてありがとうございました!

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