16年7月施行 中小企業等経営強化法の概要まとめ

経営力向上計画で稼ぐ力を強化する

2016年(平成28年)7月施行の中小企業等経営強化法について、公表されている概要をまとめました。新しい情報が随時提供されていますので、情報の鮮度に注意してください。

(この情報の最終更新日:16年11月21日)

最新情報の入手先→ 中小企業庁:経営サポート「経営強化法による支援」
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法律の施行日

2016年(平成28年)7月1日

得られるメリット(支援措置)は?

1.固定資産税の軽減措置

中小事業者等が取得する新規の機械装置について、一定の要件を満たした場合、3年間、固定資産税を1/2に軽減する。(赤字企業でも減税効果を期待できるのがポイント)

要件

  • 認定計画に基づき取得した新品の機械装置(→【PDF】対象資産区分及び対応工業会等リスト、例示でわかりやすいのは【PDF】説明会資料7
  • 対象の機械装置:①販売から10年以内のもの、②旧モデル比で生産性が年平均1%向上、③160万円以上(※最新モデル要件はなし)
  • 対象者:資本金1億円以下の企業(→範囲は【PDF】申請の手引き(ページ3))
  • 法施行日(平成28年7月1日)から平成31年3月31日までに取得した機械装置が対象
  • 工業会の証明書等(経営力向上設備等の要件を満たすことを示す書類)が必要
  • リースの場合は、リース見積書、リース事業協会が確認した固定資産税軽減計算書もあわせて必要
  • オペレーティングリース、資本的支出は対象外。自ら製作するものは対象。
  • 他の税制(生産性向上設備投資促進税制、中小企業投資促進税制)との重複適用が可能
  • 生産性の意味:単位時間あたりの生産量、精度、エネルギー効率等をいう。(一代前のモデルと比較。現在使用しているモデルとの比較ではない)

参考(申請の手引き(ページ11)より引用)

中小企業等経営強化法と生産性向上設備投資促進税制の比較

2.その他の金融支援

  • 商工中金による低利融資
  • 民間金融機関の融資に対する信用保証、債務保証 (→【PDF】申請の手引き(ページ14))

3.補助金の審査で有利になる

何をすればいい?

  • 経営力向上計画を策定し、申請書2枚を記入する(→業種ごとの記載例
  • 工業会の証明書等(経営力向上設備等の要件を満たすことを示す書類)を取得する
  • 事業を所管する大臣に提出し、認定を受ける(→提出先は【PDF】申請の手引き(ページ22))

注意点

 

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  • 年末までに認定が受けられない場合、固定資産税の減税が2年間になってしまう。
  • 金融支援を受ける場合には、計画提出前に金融機関に相談する。
  • 工業会等の証明書は、申請してから発行されるまで数日~2ヶ月程度かかる。
  • 申請書の受理から認定までは30日程度を要する。(※申請不備は差し戻しが発生して、長期化する場合がある)
  • 機械装置の取得後に経営力向上計画を提出する場合、取得日から60日以内の計画受理が必要。

もう少し詳しい内容は?

策定すべき経営力向上計画の期間は3年~5年で、指標となるのは「労働生産性」の向上です。

  • 労働生産性の伸び率は、期間3年で1%以上、期間4年で1.5%以上、期間5年で2%以上を求める。
  • 労働生産性=(営業利益+人件費+減価償却費)÷労働投入量(労働者数or労動者数×1人当たり年間就業時間)
  • 業種によっては労働生産性以外の指標も使用する。
  • 国は基本方針に基づいて、事業分野ごとに経営力向上の方法等を示した「事業分野別指針」を策定する。(指針は中小企業庁HPの「経営強化法による支援」で確認)
  • 指針が策定されていない分野でも、基本方針に基づいて申請可能。
  • 経営力向上計画が認定された場合、その企業名が公表される。(→初回認定47件の認定企業名

この法律の目的は?

「中小企業新事業活動促進法」が法改正されて、名称が「中小企業等経営強化法」に変更されました。改正後の目玉は、中小企業の「経営力向上」(生産性の向上)によって付加価値を増やす方策です。

経営力向上の事例

▲中小企業等経営強化法の概要【PDF】より引用

  • 「経営力向上」とは? →経営資源の活用。具体的には、人材育成、財務分析結果の活用、需要動向の情報活用、情報システムの構築など
  • 認定経営革新等支援機関は、事業承継ガイドラインを踏まえて取り組みを促す。
  • 認定経営革新等支援機関は、ローカルベンチマークの活用を企業に推奨する。
  • 申請用紙の記入欄「現状認識」について、経験の乏しい小規模事業者向けに「経営計画つくるくん」の活用も奨めている

参考「ローカルベンチマーク」で経営診断! 経済産業省が提供する診断ツール(当サイト、2016年3月18日)

参考無料アプリ「経営計画つくるくん」でかんたんに計画書がつくれる!(当サイト、2016年5月2日)

まとめ

大まかにつかむ目的で、内容をしぼってまとめました。詳細な情報は中小企業庁のページを確認してください。

最新情報の入手先→ 中小企業庁:経営サポート「経営強化法による支援」

機械装置を新規に取得する予定のある中小企業は、要チェックの支援措置です。これまでの税制支援では、法人税等における特別償却や税額軽減が多く、赤字企業には縁のないものでした。しかし、固定資産税の減税であれば、赤字企業でも恩恵を受けられます。

固定資産税の税率は、東京都の場合で1.4%です。これが3年間は半分になるということですので、多大な恩恵という感じではありませんが、取得する機械装置の金額次第では効果もあるでしょう。

申請用紙の様式も2枚とのことで、記入の負担感は少なそうです。年末近くに機械装置の取得が予定されている場合は、スケジュールに注意しましょう。

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