所得税・消費税の確定申告における「振替納税」をやめる方法を聞かれたので、記録に残しておきます。
説明のポイント
- 余白に「取りやめ」と赤い字で記入した振替納税の用紙を提出する
振替納税をやめたいという話
2017年(平成29年)1月より始まったクレジットカード払いによる納税。このクレジットカード納税に切り替えたいというニーズもあるようです。
このため、いままで続けていた所得税・消費税の確定申告における「振替納税」をやめる方法について聞かれることが増えました。
クレジットカード納税についての当ブログ参考記事
振替納税の取りやめ方法
振替納税の取りやめ方を紹介します。
まず、口座振替依頼書の上の方の余白の部分に、「取りやめ」という文言を書きます。このとき、よくわかるように「赤いペン」で書くようにしましょう。
次に、依頼書に次の情報を記入します。これらは黒いペンの記入でOKです。
- 住所と氏名
- 取りやめる税目に○をつける
- 押印(認印でOK)
この取りやめの申請を、申告期限までに税務署に提出します。これで振替納税は適用されませんので、申告期限までに自分で納税することを忘れないようにしましょう。
書き方のサンプルも載せておきます。
余白に、赤い字で「取りやめ」と書くのがポイントです。これがないと、意味のわからない申請になってしまいます。
振替納税の手続きの用紙は、国税庁のサイトからダウンロードできます。
参考:[手続名]申告所得税及び復興特別所得税、消費税及び地方消費税(個人事業者)の振替納税手続(国税庁)
大阪国税局・広島国税局の管内なら
大阪国税局(滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県)と、広島国税局(鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県)の管内の場合、専用の取りやめの届出用紙がそれぞれの国税局で用意されています。
- 振替納税の取りやめ申出書(大阪国税局)
- 振替納税の取りやめ届出書(広島国税局)
なお、大阪国税局の申請用紙には、納税者側でも「金融機関に対しても振替納税を取りやめる旨を連絡してください」と書かれています。
これらは国税局独自の様式のため、他の国税局の管内では使用しない方がいいでしょう。
確定申告だけでなく、予定納税からでもやめられる
確定申告の納付だけでなく、所得税の予定納税や、消費税の中間申告分からでも、振替納税をやめることができます。
納付日の近くでは、手続きが間に合わない可能性もあるため、できるだけ早めに取りやめの申請を行いましょう。
振替納税の納期限については、国税庁の情報を参照してください。
参考:[手続名]国税の納付手続(納期限・振替日・納付方法)(国税庁)
まとめ
振替納税のやめ方をご紹介しました。
ふだん、振替納税の申請書の書き方を教える機会は多いのですが、振替納税のやめ方を聞かれたのは相当に久しぶりでした。
昔に所属した事務所で習った知識を書いた次第です。