会社が自分で電子申告をする方法 銀行に行かなくていい!ダイレクト納付で源泉税を納付しよう

ヘリポート

税金の口座引き落としシステム「ダイレクト納付」について、メリットと申請方法を説明します。

説明のポイント

  • 電子申告(e-Tax)とダイレクト納付を利用して、源泉所得税を納付する手続きを説明している
  • 源泉所得税の納付なら、費用負担はゼロで、電子証明書も不要
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源泉所得税の納付は自分でできる

紙の納付書を使って、銀行で源泉所得税を納付している会社向けに、耳寄りな情報です。

この手続きに対応すれば、源泉所得税の納付のために、銀行に行く必要はありません。

特に費用負担は生じず、次の設定を行えば対応できます。

  1. 電子申告(e-Tax)の「利用者識別番号」を取得する(すぐにできる)
  2. 「ダイレクト納付」の引き落とし口座を届出する(1ヶ月ほど時間がかかる)
  3. e-Taxソフト(WEB版)で納付手続を行う(すぐにできる)

この記事を読めば、源泉所得税の納付が電子申告でできるようになります!

1.利用者識別番号の取得

電子申告(e-Tax)を利用する場合、利用者識別番号の取得が必要です。

もし、利用者識別番号を取得していない場合は、まず次の作業を行いましょう。すでに利用者識別番号を取得済みの場合は、次の「2.ダイレクト納付の設定」の説明に進んでください。

  1. ルート証明書・中間証明書のダウンロード及びインストール
  2. 信頼済みサイト及びポップアップブロックの許可サイトへの登録
  3. 届出書を提出して、利用者識別番号を取得する

なんとなく難しそうですが、必要なものをいくつかインストールして、フォームに記入するだけの話です。

このやり方は、以前の記事で説明しています。下記の記事をご参照ください。

参照会社が自分で電子申告をする方法 社長のマイナンバーカードとICカードリーダーを用意しよう(当サイト、2016年11月30日)

上の記事で「マイナンバーカードとICカードリーダーを取得する必要がある」と書いていますが、源泉所得税を納付する場合に限り、これらは不要です。記事のうち、「事前準備を行おう」というタイトルからお読みください。

2.ダイレクト納付の設定

(1)ダイレクト納付とは?

ダイレクト納付とは、国税庁が提供する税金の口座引き落としシステムです。

このシステムのメリットは次の点です。

  • 電子申告(e-Tax)の後、税金の引き落としを連動して行うことができる
  • ネットバンキング契約は不要
  • 紙の納付書の記入は不要で、納付のために銀行に行く必要もない
  • 納税者自身のほかに、税理士が申告を代理した場合でも利用できる

ダイレクト納付を利用すれば、紙の納付書は不要で、銀行に行く必要もありません。電子申告の手続きと同時に、税金の納付を連動して処理できます。

給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書

▲紙の納付書の一例(給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書)

(2)ダイレクト納付の設定のしかた

銀行口座に対して、ダイレクト納付による口座引き落としを設定します。まずは、次のページにアクセスします。

参照[手続名]ダイレクト納付の手続(国税庁)

国税庁のページから、下記の届出書をダウンロードして記入します。

ダイレクト納付利用届出書

書類の記入例も用意されています。記入例をお手本に、書類に記入します。

ダイレクト納付利用届出書記入例

記入する項目は少ないです。金融機関の届け印を忘れずに押しましょう。

ダイレクト納付に対応する金融機関を指定します。ジャパンネット銀行、楽天銀行、住信SBIネット銀行などのネット銀行には非対応です。(→利用可能な金融機関の一覧
なお、ダイレクト納付に対応できない金融機関であっても、ネットバンキング内のペイジーによる納付で対応可能です。

この届出書を記入したら、所轄の税務署に郵送します。ダイレクト納付の手続きが完了するまでは、およそ1ヶ月かかります。

ダイレクト納付が利用できるようになったら、e-Taxのメッセージボックスに案内が届きます。メッセージボックスに案内が届くと、登録してあるメールアドレスにも通知されます。

参考ダイレクト納付利用届出書を提出した後に、ダイレクト納付が利用可能となった日は、どのようにして知ることができますか。(国税庁e-Tax)

3.e-Tax(WEB版)で納付手続を行う

ダイレクト納付の設定が終わったら、源泉所得税の納付がネット上で完結できるようになります。

源泉所得税の納付を電子申告(e-Tax)で行う場合は、次のページにアクセスします。

参照【e-Tax】国税電子申告・納税システム(イータックス)(国税庁)

(1)e-Taxソフト(WEB版)の事前準備

e-TaxソフトWEB版ログイン

▲画面の一番下に、「e-Taxソフト(WEB版)」があるので、これを選択します。

e-taxの利用環境確認画面

▲e-Taxソフト(WEB版)に移動すると、「事前準備セットアップ」の利用環境が整っていないという表示がでますので、「事前準備へ」をクリックします。(※判定結果の表示は、若干異なる場合があります)

e-taxweb版手順④

e-taxweb事前準備セットアップ

手順④が表示されますので、「事前準備セットアップ」をダウンロードして、インストールします。

e-taxソフトWEB版のインストール

▲インストール画面になったら、「インストール」ボタンを押します。自動的にインストールが進みます。

JPKI利用者ソフトのインストール

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▲インストール時に、「JPKI利用者ソフト」をインストールするか聞かれるますので、これもついでにインストールします。

ただし、源泉所得税を納付するだけの場合は、インストールしなくても問題ありません。

e-taxweb版の手順⑦

▲インストールが終わったら、手順⑦に移動し、e-Taxソフト(WEB版)に再度アクセスします。

(2)e-Taxソフト(WEB版)へのログイン

e-taxweb版ログイン画面1

▲e-Taxソフト(WEB版)のログイン画面に移動します。

e-taxweb版ログイン画面2

▲すでに登録済みの「利用者識別番号」と「暗証番号」を入力して、ログインします。

e-taxweb版画面

▲「利用者情報の登録・確認・変更」から利用者情報の登録を行います。

源泉所得税の納付を行う場合、電子証明書の登録は不要です。

e-taxweb版画面1

▲利用者情報の登録が完了したら、「申告・申請・納税」をクリックします。

e-taxweb版画面2

▲「新規作成」をクリックします。なお、作成途中のデータを保存して、あとでここから再開することもできます。

e-taxweb版画面3

▲表示された画面をスクロールして、少し下に移動します。

納付書の選択

▲「徴収高計算書を提出する」という項目を表示します。一般的によく使われる納付書は、四角で囲った部分です。

  • 給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書(一般)
  • 給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書(納期特例分)
  • 報酬・料金等の所得税徴収高計算書

ここでは、「給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書(一般)」を使って説明します。

(3)納付書を作成する

e-taxweb版源泉所得税の納付書1

▲納付書の作成画面です。あとはガイダンス形式で、納付書の作成が可能です。

e-taxweb版法定調書作成画面2

▲給与を払った場合は「俸給・給料等」にチェックを入れます。

e-taxweb版源泉所得税の納付書3

▲手書きと同じイメージで記入できます。

e-taxweb版源泉所得税の納付書4

▲記入が終わると、納付書の形式で確認画面が表示されます。

e-taxweb版源泉所得税の納付書5

▲送信前に確認の表示があります。問題なければ「送信」を押せば、データ送信完了です。

ダイレクト納付の画面1

▲データ送信が完了すると、上記の画面になります。ダイレクト納付を利用する場合、①の選択肢を選びます。(※画像は、国税庁の手引きより引用)

ダイレクト納付を利用しない場合は、②の選択肢を選ぶことで、利用している金融機関のネットバンキングから、ペイジーによる納付ができます。

ダイレクト納付の画面2

▲ダイレクト納付の納付画面です。納付日を指定して納税できます。

口座からの引き落としは、納付日の朝9時に行われます。このため、前日の夕方以降に口座に入金している場合、残高不足で引き落としができない場合もあります。納付日当日は、引き落としの結果を必ず確認してください。

まとめ

ダイレクト納付の申請と、源泉所得税の納付手続きについて説明しました。

これらの手続きは、税務署に届出書を提出すれば利用できて、費用の負担もありません。

電子申告(e-Tax)のシステムを利用していますが、電子証明書も必要ありませんので、利用開始のハードルは低いです。

これまで紙の納付書を記入して銀行で納付していた場合は、ダイレクト納付とe-Taxで事務負担を軽減できるでしょう。

税理士・税務ブロガー。都内を中心に個人で活動する、”フリー”の税理士です。
クラウド会計・ITを活用した税務の情報を提供しています。
税理士に「丸投げ」ではなく、「クラウド会計で帳簿をつけて、税務は税理士に質問したい」という個人事業主・小規模企業向けの、事業サポートに力を入れています。(→プロフィール)(→1回からのご相談
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